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小規模多機能型居宅介護ってどんな仕事?資格や給料、沖縄の実態をチェック

小規模多機能型居宅介護について解説しました。
小規模多機能型居宅介護の利用条件・料金・定員について、小規模多機能型居宅介護と通常の在宅介護サービスの違い、働くメリット・デメリットなどをお伝えします。

小規模多機能型居宅介護とは?

小規模多機能型居宅介護とは、利用者が長く住み慣れた地域で在宅生活の維持、継続が出来るよう地域住民との交流、地域活動の積極的に参加する環境を整え、利用者の心身状況(要介護の状態など)希望するサービス、家庭・住環境などを考慮して訪問(ホームヘルパー)や宿泊(ショートスティ)を組み合わせて在宅での生活支援や機能訓練を行う事業所です。

小規模多機能型居宅介護にの概要(図)

看護小規模多機能型居宅介護とは?

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)は、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、利用者の選択に応じて、施設への「通い」を中心として、短期間の「宿泊」や利用者の自宅への「訪問(介護)」に加えて、看護師などによる「訪問(看護)」も組み合わせます。
これにより、家庭的な環境と地域住民との交流の下で、介護と看護の一体的なサービスの提供を受けることができます。

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)は、要支援1・2の人はご利用はできません。

看護小規模多機能型居宅介護の概要(図)。

厚生労働省資料より

看護小規模多機能型居宅介護の利用事例について

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000091046.pdf

小規模多機能型居宅介護の現状と利用者の状況について

小規模多機能居宅介護は地域密着型サービスですので、事業所と同じ住所地に住んでいる方が利用されます。
利用登録定員は29名以下で、通いサービス(デイサービス)の利用定員は登録定員の15名以下です。
泊まり(ショートスティ)の利用定員は通いの利用定員9名以下となっています。

小規模多機能型居宅介護の事業所数について

小規模多機能型居宅介護事業所は、平成31年度現在、全国に5,453か所あります。
小規模多機能型居宅介護が始まった頃の平成19年では507か所でしたので、約10倍の増加傾向です。
1番多い都道府県は神奈川県の306か所、一番少ない県は山梨県25か所です。沖縄県には69か所あります。

 

小規模多機能型居宅介護と通常の在宅介護サービスの違い

居宅介護支援(ケアプラン)

従来の在宅介護サービスの流れでは、ケアマネジャーにケアプランの代行依頼を行います。
その際には居宅介護事所と契約を交わします。
ケアプラン作成後、希望する訪問介護、通所介護のサービスを利用する際にサービス担当者会議を経て各サービス事業との利用についての説明(重要事項説明)、それぞれのサービス事業所と契約書を交わします。
一方、小規模多機能ではケアプランの作成(ケアマネジャー)、通い(デイサービス)泊まり(ショートスティ)、訪問(訪問介護)を1か所で行いますので1つの契約書にて行います。

通所介護(デイサービス)

通常のデイサービスでは朝~夕方約7~8時間を利用時間としていますが、小規模多機能型居宅介護の通いでは固定されたサービス時間の利用ではなく利用者の状況によりサービス時間を変えることが可能です。
例:午前中のみの利用、朝から晩まで、昼食のみなど様々です。また通いサービスを休んだ場合は訪問にてサービスを提供し、切れ間のないサービス提供が出来ます。

短期入所(ショートスティ)

通常のショートスティの利用の流れについてはケアマネジャーへショートスティの利用について相談し、ショートスティのサービス事業所(施設)から施設利用申込書・入所診断書等を記入、提出し、ショートスティサービス提供事業所の相談員等と面談を行い、入所判定会議にて利用の可否を決定します。
入所決定後にサービス利用日を調整して、サービスの説明、契約を交わしようやく利用となります。
小規模多機能型居宅介護の泊まりでは、通いから泊まりのサービス利用、当日の泊まりサービスの利用(泊まり利用の状況により)も可能です。
別の施設等の利用にならないため、高齢者のリロケーションダメージ(※)の心配もありません。

※長く住み慣れた場所から一時的な転居や引っ越しにより、新しい環境で暮らし始めた高齢者が、住環境の変化によるストレスで心身に異常が生じることを「リロケーションダメージ」と言います。

訪問介護(ホームヘルパー)

従来の訪問介護ではケアプランにて決められた調理・洗濯・掃除などの生活援助や食事介助、移乗・移動介助、排泄介助などの身体介助を30分以上~を決められた曜日や時間帯にて訪問しサービスを提供します。
小規模多機能型居宅介護の訪問サービスでは、サービス内容により異なりますが、1回の訪問時間がおおむね10分~60分となっています。
曜日や時間帯についても柔軟でサービス内容についても安否確認のみや話を聴きに行くなどでも可能です。
従来の訪問介護よりきめ細かなサービスが可能です。

小規模多機能型居宅介護の人員基準・職種について


厚生労働省;小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護(参考資料)より

代表者

従来の在宅介護サービスの代表者は無資格者でも可能ですが、小規模多機能居宅介護を開設する代表者は介護事業または医療保健福祉について経験のある者とされています。
また認知症対応型サービス事業開設者研修を修了した者です。
管理者との兼務は可能です(※管理者の要件を満たす場合)。

管理者

管理者についても代表者と同様に介護事業または医療保健福祉について経験のある者とされています。
管理者の場合は3年以上の経験が要件になります。
認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した者です。

介護支援専門員

介護支援専門員の資格と認知症実践者研修・小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了した者とされています。

介護職員

訪問介護では介護職員初任者研修の資格が必要ですが、小規模多機能型居宅介護では無資格者の方でも求人先の状況にもよりますが応募が可能です。

小規模多機能型居宅介護 介護報酬表(図)

厚生労働省:小規模多機能型居宅介護の報酬・基準についてより

小規模多機能居宅介護のスタッフスケジュール

標準的な小規模多機能居宅介護のスケジュールです。
8:15 出勤 朝礼
8:30 通い(デイサービス)の利用者のお迎えの同行・健康チェック等
10:30 訪問(訪問介護)3件(安否確認・生活支援(掃除)・身体介護(オムツ交換)
12:30 食事介助・服薬確認
14:00 入浴介助・レクリエーション、間食
16:00 通い(デイサービス)の送り・泊まり(ショートスティ)利用者の受け入れ
16:30 お泊り担当スタッフとの打ち合わせ・夕礼・記録
17:30 夕食、食事介助・服薬確認
18:30 口腔ケア・居室移動(お泊り)
21:00~見回り、排泄介助、就寝介助など

働くメリット・デメリット

小規模多機能型居宅介護で働くメリットとデメリットをまとめます。

メリット

施設介護(老人ホーム等)と比べますと利用者が少人数で上限がきまっていますので、利用者1人ひとりとのコミュニケーションが図りやすい体制になります。
また仕事内容も急激な変化もなく安定しています。
介助を行うことも基本的には在宅で暮らしている方が主な利用者になりますので、特別養護老人ホームのような介護度が高い方は少なく、働く側の体力的な負担も小さいと思います。
また、小規模多機能型では「訪問」「通い」「泊まり」の3サービスをひとつの事業所内で提供しているため、幅広い経験を通してそれそれのサービスの特性、幅広い知識と経験を得られオールマイティーに対応できます。
またケアマネジャーを目指すには小規模多機能型居宅介護で経験したことにより、各サービスの内容、利用者像の設定がより具現化されきめ細かなケアプランの作成が可能になります。

デメリット

小規模多機能型居宅介護のデメリットは、施設介護と同様に24時間365日休まず運営されるため、在宅介護サービスにもかかわらず夜勤勤務があることです。
勤務シフト作成しても利用者、家族の都合にて予定が変わることがあるためシフトの変更が度々あります。
常に連絡を取れる体制も必要です。
また1か所で居宅介護支援・通所介護、短期入所、訪問介護のサービス提供をするためこれまでは通所介護の経験のみ、訪問介護のみと特定サービスの経験がない方は戸惑う点があります。

小規模多機能型居宅介護の人材について

小規模多機能型居宅介護の職員(スタッフ)についてのアンケート調査※では、「あまり足りていない」「まったく足りていない」の回答を合わせますと50.5%となっています。
足りているとの回答より若干人材不足の状況です。

十分足りている  6.8% 129
ほぼ足りている  42.7% 816
あまり足りていない 42.7% 816
まったく足りない 7.8%   148
回答数 1,909
※第181回 社会保障審議会介護給付費分科会
在宅の限界点を高める小規模多機能型居宅介護より抜粋
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000655195.pdf

小規模多機能型居宅介護スタッフの給料について

小規模多機能型居宅介護で働くスタッフの平均給料はどのくらいでしょうか?
小規模多機能型居宅介護の平均給与額は、常勤(正社員)で月給243,950円。また、非常勤・パートの平均時給は1,240円でした。

平均給料(常勤)          平均時給(非常勤)
月給 24万円      1240円

そのほかの介護系施設全体の平均月給は、常勤で20.6万円でした。
小規模多機能型居宅介護の求人は、平均よりもやや高めの給料に設定しているところが多いようです。
なお、これらの金額には夜勤手当や交通費、賞与などは含まれていないため、実際の支給総額はさらに高い可能性があります。
求人を見る際には、募集要項の給与欄や備考などの細部まで目を通すことをおすすめします。

沖縄県の小規模多機能居宅介護の状況
施設数 63件
求人件数11件(メドレー調べ)
月給147,500円 〜 235,600円(常勤)
時給800~1000円

小規模多機能型居宅介護に転職する際に必要な資格・研修とは?

介護職員初任者研修

介護の仕事に就く際の基本的な介護方法や介護保険制度について学べる資格です。
介護職員初任者研修では130時間の研修を受けます。
また「実務者研修」(未資格者は450時間)を受講し、修了証明書の交付を受ける必要があります。
沖縄県の介護職員初任者研修の情報についてお伝えいたします。

公益社団法人沖縄県精神保健福祉会連合会 介護職員初任者研修

沖福連では、2021年度障がい者委託訓練『介護職員初任者研修科』を8月に開講いたします。
介護職を希望される方はもちろん、サービス業やこれからますます増えるであろう家族介護まで幅広い活躍が期待できる資格です。
受講希望の方はハローワークにて登録お申し込みとなりますので、よろしくお願いいたします。

コース名『介護職員初任者研修科』

訓練期間: 2021年8月2日(月)~2021年10月29日(金)【3ヶ月間】
訓練場所: 南風原町商工会(南風原町字本部158)
募集期間: 2021年6月1日(火)~2021年6月25日(金)
その他: 保険料・テキスト代等の自己負担があります

問合せ先:
浦添職業能力開発校(098-879-2560)
沖縄県精神保健福祉会連合会(098-889-4011)

http://www.okifukuren.org/publics/index/136/

認知症実践者研修

認知症介護指導者が関与する認知症介護関連の公的な研修は、認知症介護実践研修(認知症介護実践者研修・実践リーダー研修)を中心に、認知症対応型サービス事業開設者研修、認知症対応型サービス事業管理者研修、小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修があります。
また、平成28年度より、認知症介護の基礎的な知識や技術を習得するために、新たに創設された認知症介護基礎研修の講師役も担当します。
認知症介護実践者研修は、主に、認知症介護に関する実践的な知識及び技術を修得することを目的としており、実践リーダー研修は、認知症介護技術を指導する能力を高め、チームで認知症介護を推進できるリーダーの育成を目的としています。

認知症介護研究・研修センターから引用
https://www.dcnet.gr.jp/study/training/
※沖縄県介護保険施設等従事者向け研修について
https://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/korei/shido/13595.html

小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修

小規模多機能型居宅介護事業所、看護小規模多機能型居宅介護事業所において、事業の特性を踏まえた小規模多機能型居宅介護事業計画を作成するために必要な知識及び技術を修得するもの。
沖縄県介護保険広域連合:令和2年度 認知症対応型サービス事業管理者研修・小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修受講推薦者募集より(令和3年度についてはHPにてご確認ください。)
https://www.okinawa-kouiki.jp/docs/2020120100013/

認知症対応型サービス事業開設者研修

認知症介護に関する基本的な知識及び認知症対応型サービス事業の運営に必要な知識を修得する。
令和2年度 沖縄県認知症介護実践者等養成事業年度計画

まとめ

小規模多機能型居宅介護のサービス内容、スタッフの職種や資格についてご紹介しました。

 

この記事のまとめ

  • 小規模多機能型居宅介護は「通い」「泊まり」「訪問」サービスを1つの事業所で提供。
  • 利用者が少人数で業務は安定、「通い」「泊まり」「訪問」を幅広く経験できる。
  • 24時間365日運営のため夜勤がありシフト変更も多い。
  • 施設介護に比べて給与は高め。

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