
児童福祉事業部所属。放課後等デイサービスSOU NEXT大謝名で児童指導員として活躍。
琉球大学教育学部を卒業後、新卒でライフデザインに入社。教員志望だったが、大学時代の経験から福祉の道へ転身した。入社直後から採用・広報業務にも抜擢され、社内イベントで司会を務めるなど活躍の場を広げている。周囲のサポートを力に変え、一つひとつの挑戦を誠実に積み重ねる、ライフデザインの若きエース。
教員を目指したきっかけと学生時代
田島さんは昨年新卒でライフデザインに入社されたそうですが、元々は教員を目指していたと伺いました。
物心ついた頃から、私の夢はずっと「小学校の先生」でした。一番大きな理由は、母が教員だったことです。働く母の背中を見て育ち、自然と教職は身近な仕事だと感じていました。それに、私自身も小学校から高校まで、たくさんの素敵な先生方に出会いました。勉強を教えてくれるだけでなく、私たちの成長を全力で応援してくれる。そんな先生方の姿に、「私も、誰かの人生に良い影響を与えられるような人間になりたい」と、憧れを抱くようになったんです。その夢を叶えようと思い、沖縄県内で小学校教員の免許が取得できる琉球大学の教育学部に進学しました。
まさに、夢に向かって一直線だったのですね。
そうですね。大学の授業も、教員になるための勉強も、すべてが夢に繋がっていると思うと、本当に楽しくて仕方がありませんでした。周りの友人たちと「どんな先生になりたいか」「どんなクラスを作りたいか」と語り合う日々は、今思い出してもキラキラしています。当時は、自分が教員以外の道に進むことなど、まったく想像していませんでした。
教育実習で直面した、教職の責任とプレッシャー
そのまっすぐな夢が、なぜ福祉の道へと繋がっていったのでしょうか。
大学3年生の時に経験した、教育実習が大きな転機となりました。理論だけでなく、初めて実際の教育現場に立つ機会です。私も大きな期待を持って臨んだのですが、現実は想像以上に厳しいものでした。
特に、初めて一人で授業を受け持った日のことは、今でも鮮明に覚えています。教壇に立ち、40人の子どもたちを前にした時、それまでに感じたことのない強いプレッシャーを感じました。
40人という人数が、大きなプレッシャーになったのですね。
はい。この40人、一人ひとりの学びや日々の成長に対して、担任一人で責任を負うことの重さを、その時初めて実感したのです。自分の発言や指導が、子どもたちの将来に直接影響を与えるかもしれない。そう考えると、教員という仕事の責任の大きさに圧倒され、強い不安を感じました。授業自体はなんとかやり遂げましたが、達成感よりも「自分にはこの重責を担うのは難しいかもしれない」という気持ちが残り、自信を失ってしまいました。
その経験が、ご自身のキャリアを改めて考えるきっかけになったと。
そうですね。子どもたちと関わること自体は好きなのに、教員という職務の特性に、自分の適性とのギャップを感じてしまいました。この経験を通して、自分が本当にやりたいことは何なのか、改めて見つめ直すことになりました。
個別指導の経験で見つけた「やりがい」
自信を失っていた中で、新たな道を見つけるきっかけがあったそうですね。
はい。教育実習と同時期に、アルバイトをしていた学習塾での経験が、もう一つの大きな転機になりました。そこで担当した自閉症の特性を持つお子さんとの出会いが、私の視野を広げてくれたんです。最初はイスに座り続けることが難しく、学習に取り組むことは難しい様子でした。
私はまず、勉強を教えることよりも、彼が安心して過ごせる信頼関係を築くことを優先しました。彼の興味があることについて話を聞き、集中力が続く短い時間で課題に取り組むなど、彼のペースに合わせた関わり方を工夫しました。
その丁寧な関わりが、変化に繋がったのですね。
彼が自ら席について課題に取り組み始めたのを見た時、大きなやりがいを感じました。集団を一気に指導するのとは違う、一人ひとりの特性やペースに合わせて関わることで、目に見える成長を支援できることのやりがいを感じました。
この経験から、より個別性の高い支援を行う仕事に興味を持つようになりました。大学で特別支援教育に関する授業を履修し、「放課後等デイサービス」という仕事の存在を知った時、自分がやりたいことはここにあるかもしれないと感じ、地域で求人がないか探し始めました。
チームで支える療育と、採用・広報という新たな役割
そして、ライフデザインに入社されたのですね。一日の具体的な流れを教えていただけますか?
出勤は10時で、SLAPに参加します。午前中は子どもたちがいないので、事務業務やその日の療育の準備に集中できます。12時から1時間休憩を取り、14時頃から学校へお迎えに行く送迎業務が始まります。
15時から17時半頃までが、子どもたちとの療育の時間です。SST(ソーシャルスキルトレーニング)などの集団課題を行ったり、個別の宿題のサポートをしたり、子どもたちが主体的に過ごす自由時間を見守ったりします。
17時半からはご自宅への送迎を開始し、事業所に戻ってきてから19時の退勤までは、その日の支援の記録作成やスタッフ間の情報共有などを行っています。
- 10:00
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出勤・SLAP
SLAP:1分程度の簡単なダンス。事業所同士オンラインで繋げ、一斉に行っている。
- 10:30
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事務作業
- 12:00
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休憩
- 13:00
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送迎確認・課題準備
- 14:00
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児童送迎
- 15:00
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療育・課題
- 17:30
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退勤
- 18:00
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記録作成・事務作業
- 19:00
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退勤
ありがとうございます。実際に働いてみていかがですか?
入社して最も良いと感じたのは、「チームで支援を行う」という組織文化です。
教育実習で感じた「一人で見る」というプレッシャーとは対照的に、ライフデザインでは10名前後のお子さんを複数のスタッフで見ています。児童発達支援管理責任者や作業療法士、児童指導員など、異なる専門性を持つスタッフがそれぞれの視点から意見を出し合うことで、一人では決して気づけないような子どもの側面を発見できます。この多角的なアプローチが、支援の質を高めているのだと実感します。
現在は、療育に加えて、採用や広報も担当されているそうですね。
はい。入社して間もない頃、業務で使っていたスプレッドシートを改善したことがきっかけでした。それを見ていたチーフプランナーが経営陣に推薦してくださり、まずは新卒採用サイトの管理や求職者の方とのメール応対といった事務的な業務から始まりました。その後、会社説明会での登壇やイベント運営、社内イベントでの司会など、少しずつ役割が広がっていきました。
ご自身で希望されたのですか?
いえ、会社側から機会をいただきました。自分では気づいていなかったスキルや適性を見出し、新しい役割を与えてもらえたことに、とても感謝しています。挑戦したいという意欲を後押ししてくれるだけでなく、スタッフ一人ひとりの可能性を引き出そうとしてくれるのが、ライフデザインの大きな魅力だと感じています。
新しい業務との兼務は、大変ではありませんでしたか?
正直、入社当初は療育の仕事と覚えるべき新しい業務が重なり、大変な時期もありました。しかし、その時に事業所の先輩方が本当に親身にサポートしてくださったんです。
私が多くのタスクを抱えているのを見ると、「一人で抱え込まなくて大丈夫だよ」と声をかけてくれたり、私の業務負担を考慮して現場の事務作業を分担してくれたりしました。こうした周囲の理解と具体的なフォローがあったからこそ、新しい挑戦にも安心して取り組むことができました。今の自分があるのは、この温かいチーム環境のおかげです。
仕事とプライベートの両立、そして今後の目標
今後の目標について教えてください。
仕事面では、尊敬できる先輩方の知識やスキルを吸収し、自分自身の専門性をさらに高めていくことです。常に学び続け、変化し続ける姿勢を大切にしたいと思っています。
プライベートでは、学生時代から続けていた吹奏楽の活動を再開しました。社会人1年目は仕事に集中していましたが、2年目になった今年、社会人楽団に入団しました。今は、仕事と好きな活動を両立させることが、日々の良いリフレッシュになっています。
会社に対して、今後期待することはありますか?
先日の社内カンファレンスで、「若手スタッフが主体となって企画を推進する」というビジョンが示され、非常に興味深く感じました。私自身、何かを企画・運営することに挑戦してみたいという気持ちがあります。もちろん、一人で成し遂げるのは難しいかもしれませんが、ライフデザインには挑戦をサポートしてくれる文化と仲間がいます。周囲と協力しながら、何か新しい価値を生み出すことに関われたら嬉しいですね。
求職者の方へメッセージ
最後に求職者の方へ、メッセージをお願いします。
この記事を読んでくださっている方の中には、以前の私のように、現在のキャリアに迷いを感じている方もいるかもしれません。「教育」と「福祉」は異なる分野に見えるかもしれませんが、その元にある「子どもたちの成長を支えたい」という想いは共通しています。
もし、今の働き方に課題を感じていたり、新しい環境で自分の可能性を試してみたいと考えていたりするなら、ぜひ一歩踏み出しみてほしいです。ライフデザインには、一人で抱え込まず、チームで子どもたちと向き合える環境があります。ここでなら、きっとあなたが本当にやりたかった支援の形が見つかると思います!