
児童福祉事業部所属。児童発達支援SOU FIRST志真志で言語聴覚士(ST)として活躍中。
脳外科や総合病院で言語聴覚士として勤務後、児童発達支援施設を経て福祉業界へ転身。昨年12月に沖縄へ移住し、ライフデザインに入社。現在は言語聴覚士として子どもの言葉の訓練を行う傍ら、専門職の枠を超え、療育の質を高めるためのシステム作りにも貢献している。
ライフデザインとの出会い
北岡さんは、言語訓練を行う言語聴覚士としてご活躍中ですよね。まず、ライフデザインを見つけたきっかけを教えていただけますか?
大和さんがきっかけでライフデザインを知りました。小児分野のSTとして「やりたいことがやりきれていないんじゃないか」という話をしていた時に、ライフデザインならそれができるかもしれない、と声をかけていただいたのが最初です。
まだ成長中の会社だからこそ、ST業務だけでなく、療育のシステム作りなど新しいものも創造できる。経営陣もそれを許可してくれるだろうと聞き、面白そうだとジョインしました。
直接的なスカウトだったということですか。
大和さんには、会社の仕組みやシステムを良くするために、現場の療育を彼以上に知る人間が必要だという思いもあったようです。それも含めて声をかけてくれたんだと思います。
病院から福祉へ、そして沖縄へ
ライフデザインに入社される前から子どもに関わるお仕事だったのですね。前職ではどのようなことをされていらっしゃったんですか?
私は元々言語聴覚士で、脳外科や総合病院に勤務していました。そこでは重症心身障害児・者の方々、例えば胃ろうで食事をとる方のケアをしていました。
あとは、外来でSTに診てもらいたいお子さんたちをずっと見ていました。その後、児童発達支援の医療系を経て福祉業界に入りました。
北岡さんは県外からいらしたとお伺いしました。
兵庫県です。関西でずっと仕事をしていました。
沖縄に移住してきたのは去年の12月半ばなので、まだ半年ほどですね。
最初に沖縄に来たときは、思っていたよりも寒くてびっくりしました(笑)
個別と集団、両面からアプローチする言語訓練
1日の流れを教えていただけますか。
出社して、朝礼などを行います。その後は言語訓練や療育・送迎などを行います。
言語聴覚士は児童福祉の現場で貴重な職種なので、個別の支援だけでは限界があります。そのため、集団で対応できるお子さんには集団訓練を行いますが、STしか対応できない子もいるので、そういう子たちには個別で対応しています。
- 8:30
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出社・朝礼
- 9:00
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ミーティング
- 10:00
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療育・言語訓練
- 11:30
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休憩
- 12:30
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療育・言語訓練
- 16:00
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児童送迎
- 17:00
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事務作業
- 17:30
-
退勤
集団と個別の支援で内容は変わるのですか。
はい、それぞれメリットがあります。例えば、自閉傾向が強く名前を呼んでも反応が難しいお子様には、音声でのコミュニケーションが難しいので、視覚支援やアイコンタクトから人とコミュニケーションをとる練習をします。
他にも個別的な支援が必要な場合はありますか?
発達特性だけでなく、舌が短い、唇が切れた状態で生まれてきたお子さんなど、物理的な問題がある場合は言語聴覚士の管轄なので、発音訓練などはできるだけ個別で行います。
集団ではどういうことをされるんですか。
親御さんの多くは、お子様が集団で落ち着いて座れない、指示を聞くのが苦手というお悩みを持っています。
就学にあたって幼稚園や保育園で指摘されてきたお子様もいるので、私が集団で言語訓練をする際は、その原因を見つけられたらと思っています。
また、中等度くらいの自閉スペクトラム症のお子さんだと、集団活動にした方がお友達とコミュニケーションがとれることもあります。そうするとマンツーマンよりも効果がある場合もあるので、そのようなメリットも考慮して、集団での活動を行うこともあります。
でも、言葉を発するような支援だけではないんですよね。
「どうして言葉が喋れないのか」というところにフォーカスして現場に入っています。なので、言葉だけでなく、集団訓練では運動も取り入れます。例えば指先を使って紐通しをしたり、他の指先トレーニング、ビジョントレーニングを入れたりすることもあります。言葉の課題にこだわりすぎず、様々なアプローチをしています。
それらも間接的に言葉に対するアプローチに繋がるのですか。
そうですね。どんな赤ちゃんでも、最初から何でもできるわけではないじゃないですか。生まれてきて急に「お母さん」って喋るわけじゃなくって(笑)
まずスキンシップや目線が合う・合わないがコミュニケーションの第一歩です。ママに触られて嬉しい、抱っこしてもらえて嬉しいと感じたり、ママやパパの顔を見て笑ったり。
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つお子さんだと、この根本的なコミュニケーションの部分が欠けていることが多いので、そこをもう一度、普通の成長をたどり直すような感じです。私たちが関わることで、そのステップをもう一度踏んでもらうイメージですね。
そんな深い意味があったとは。
なので、他のお子さんたちが達成してしまっているところを、もう一度、どの辺りがどういう原因でできていないのかも含めて、訓練の中では色々なことをやったりしています。
ライフデザインの魅力と挑戦
実際、良いところがあると誘われて入社されたと思うのですが、いかがですか?
まだ会社的には荒削りな段階だ、と思いました。病院にいた頃はシステムがかっちりしていて、規則も細かく、統率がとれていましたからね。人の命を守る場所なので当然ですが。
だからこそ、まだまだこれからさらに良くしていける。良い事例がこの会社で作れれば、他の場所でも再現性の高いことができるはずです。私がいなくても、私がやっているようなことを違う人ができる、という可能性がすごくある会社だと感じました。
社長の南さんとも近い距離感ですもんね。
そうですね。理不尽な内容でない限りは、現場の声を聞いてくれようとします。頑張っていれば、というか、現場の仕事をメインに頑張る人や、私みたいにシステム作りがしたい専門職といった少し特殊なタイプなど、両方ともがちゃんと認められる会社です。このスタッフさんが偉い、というのではなく、現場で日々着実に業務をこなしているスタッフさんももちろん評価されますし、私のような人間もちゃんと評価してもらえている、というところがすごく良いなと思います。
それは他の社員の方もよくおっしゃっていますね。
やっぱり「現場で働いている人が一番だ」というのは、社長の南さんはやはりすごく言ってくれています。日々会社として色々やるべきことはあるし、リーダーもいますが、ライフデザインの今の売りは療育じゃないですか。そこを着実に、危険なく安全にこなしてくれる人を、南さんはすごく評価してくださっています。特別なことをしなくてもそれぞれがちゃんと評価をもらえているというのは、すごく良い会社だなと思います。
現在、新しいプロジェクトにも関わっていらっしゃるとお聞きしました。
そうですね。結局、私が言語聴覚士として長くやってきてすごく感じたのは、言語だけやっていても何の意味もないということです。「赤色は赤だよ」と教えても、吸収する子はするけどできない子はできない。それは成長段階を飛ばしてしまっていたり、積み上げてきたものが少ないと、言語に繋がらないからです。だから、そもそも運動など、様々なことが子どもの成長には必要なんです。それで、新業態であるSOU PERSONALプロジェクトに私も名前を加えていただいています。
療育の現場で感じる喜びと難しさ
言語聴覚士として、実際の現場で感じる難しさや、病院とは違う場所でやることに対する楽しさはありますか。
どんな子であれ、子どもだけしかいないこの空間は、すごいエネルギーがあるなと思います。大変ですが、病院にいた時よりは元気をもらえる場所だと感じます。
毎日今日来たから明日良くなるわけではないのですが、長いスパンで見た時に「知らない間に成長したな」とか「急にこんな言葉が喋れるようになったな」「こんなことができたんだな」という姿を見ると、「専門職として関わっていてよかったな」と感じますね。
すごい。逆に難しいなって感じる部分もありますか。
自閉スペクトラム症と一口に言っても、コミュニケーションが割と取れる子もいれば、まず着席するところから教えないとダメ、落ち着くところから介入しないとダメな子もいます。個人差がやっぱり大きいので、そこが難しいですね。それはもう本当に場数というか、経験によるものだと思います。この小児の難しさは、ひとくくりにできないところだと思います。
一人ひとりに合わせないといけないですもんね。
そうですね、あの子にできたからこの子にも、というのはやはり通用しないことも結構ありますね。
未来を見据えた取り組み
次の目標ややってみたいことなど、何か決まっていたりしますか。
この会社だと、言葉が喋れないと保護者様が困って来られると、私たち言語聴覚士に仕事が集中することはあります。でも、そこに凝り固まりすぎないようなムーブメントを作りたいなと思っています。
例えば、私がやっていることを皆さんに伝え、皆さんができるようになれば、私が急に休むことになっても、質の高い療育が保障されますよね。自分だけで知識を抱え込むのではなく、皆さんと共有できるシステムを作ったり、新しいプログラムを考案したりといったことができたらいいなと思っています。
ライフデザインが求める人材像
求職者の方々に一言いただけますか。
言語聴覚士という視点でお話しすると、病院だと部長や課長といった上司がいて、入った順でポジションが変わっていくと思うんですけど、ライフデザインに関してはそのあたりがすごくフラットだなと思います。それぞれの意見や考えが割と尊重される。「それはそれでいいんじゃないか」「子どもの成長に繋がるので、その考え方でやってみて、それでダメだったら考え直したらいい」というぐらいの、懐の広い考えで受け止めてくれる会社です。
言語聴覚士としてやるべきことはもちろんありますが、そこから業務の幅を広げ、会社内でやることの幅を自分で広げていける、というところがすごく魅力的だと思います。
ぜひ、まずは応募してみてください!