LIFE DESIGN採用サイト

『福祉にマネジメントはない』への挑戦。
年間100社を見るプロが驚いたチームづくり

坂井風太

株式会社Momentor代表。組織開発・マネジメント人材育成の専門家として、年間100社以上の企業の組織づくりを支援。

南徹

株式会社ライフデザイン代表取締役社長。2015年、沖縄移住を機に放課後等デイサービス事業を開始。「すべての人の可能性に光を当てる」をミッションに、福祉のスタンダードの変革に取り組む。

大和一也

複数の福祉企業を経験してライフデザインに入社。現場でマネジメントを担う。

浦崎穂乃花

入社2年目。現場に立ちながら人事・採用にも携わる。

福祉には「教科書」はあるのに、育てる仕組みがない

本日は坂井さんとその研修を受けたメンバーに集まってもらいました。よろしくお願いします。まずは研修講師を務められた坂井さんから見て、ライフデザインへの印象をお聞かせください。

坂井

御社はかなり人材育成やマネジメントに注力している会社だと感じています。働く人ファーストアワード2025でもGold賞を受賞されている。そこに力を入れる理由は、どういう背景があるんですか。

南

私たちの仕事は、対人支援のサービス業です。もともとそこまで力を入れていたわけではなかったんですが、離職が続いたり、価値観や基準が揃わなかったりという問題があって、2023年頃にミッション・ビジョン・バリューをしっかり言語化しました。理念共感採用と社内への浸透を進めていく中で、やっぱりマネジメントは不可欠だと行き着いたんです。チームでする仕事なので、組織効力感を作っていかないと成り立たない。組織が拡大するとともに、より明確な経営課題になっていきました。

坂井

いまは素晴らしい組織風土だと思うのですが、そういう時期もあったのですね。大和さん・浦崎さんから見て、福祉業界特有の課題は何かありますか。

大和

教科書はあるんです。「こうやってやりましょう」という資格もいろいろある。でも実際に現場に出ると全然通用しないことが往々にしてあって、それをうまく教えられる人がいない。「なんとなくこんな感じ」という暗黙知がすごくはびこっている業界だと感じます。言語化されていないから、育てようがない。できる人はできるけど、できない人はできない。

浦崎

私はまだ福祉に入って2年目ですが、同じ25、6歳の同世代と話すと、マネジメントに触れる機会のある会社が全然ない、こういうマネジメントに関する研修があること自体知らない、という声ばかりです。若い世代でもマネジメントの知識を学べるのは、本当にありがたい環境だと思っています。

南

根っこにあるのは、自己犠牲の上に成り立つ業務の仕組みだと思います。「福祉だから稼げなくてもしょうがない」「サービス残業があって当たり前」という悪い前例がたくさんあって、特に中途の方には刷り込みがある。会社と社員の対立構造みたいなものが、業界の根っこにある気がしています。

理念は、唱和するためのものじゃない

南さんは1年半ほど前に一度研修を見送った過去があったそうですが、今回改めて導入を決断された経緯について伺えますか。

南

もともと坂井さんがメディアやYouTubeに出られているのを見て、興味を持ったのが最初です。マネジメントを体系的に組織にインストールできるという話は、なかなかあるようでない。暗黙知ではない、体系的なマネジメントの仕組みを会社に入れて、リーダー育成をしたかったんです。ただ、最初に検討したのは1年半前くらいで、その時は時期尚早かなと一旦見送りました。正直に言うと、レベルが高そうで、難しい内容なのかなという印象もあったんです。その後、社員が増えて若いスタッフの層も厚くなり、文化の質が変わってきたと感じたので、改めてご相談しました。

坂井

実際は、御社の受講者の方は理論をちゃんと紐解いて、自分の実践に落とし込んでくださっていましたね。リテラシーというのは難しい言葉がわかることじゃなくて、「組織を良くしたい」という思いなんだと思います。一番若い受講者の冨田さんも、23歳でしたが、理論を理解して実行に移してくださっていました。

南

社員にもよく言うんですが、理念浸透って、みんなが理念を唱和できる状態を目指すものじゃないんです。理念を通じて、良好な人間関係の中で成果を出すまでがセット。成果が出ていないのであれば、それは正しくない。そこにこだわらないと、結局キャリアも作れなければ、給料も上げられないので。

坂井

良い戦略を練って事業を伸ばす。事業が伸びると、給与や挑戦機会として還元できる。そして、戦略の実行力が上がり、事業も伸びていく。その好循環なのですね。

南

あとは、やりたい支援ができるようになる、というのもあります。ライフデザインに来る人で多いのが、「前の職場は人が少なくて、1対1でもっと見たかった子どもたちを見られなかった」という話なんです。人員を充足させる原資は売上と利益なので、そこを循環させることをすごく意識しています。

坂井

福祉事業は、支援する側の心に余裕がなければ成り立たない。自己犠牲の文化を作れば作るほどケアの余裕が消え、余裕がないから事業が伸びず、さらに余裕がなくなる、悪循環になりますからね。

南

まさにその通りです。

坂井氏が見た、ライフデザインの3つの特徴

坂井さんから見て、ライフデザインという組織には具体的にどのような特徴がありましたか?

坂井

なぜプログラムがちゃんとハマったのか、私なりに分析していたんです。現象面で3ついいところがありました。

一つ目が「時系列フィードバック」の多さです。たとえば浦崎さんが発表した時に、大和さんや南さんが「過去はこうだったけど、今こういうことを頑張っていて、未来はこうなっていくと思う」という形でフィードバックしていた。人を点ではなく、線で見ている。「今あなたはこうです」ではなくて、過去からの成長幅も、苦労して頑張ってきたことも分かっている。この手のフィードバックは、人のことを見続ける思いやりがないと出てこないんです。

二つ目が、難しいと思わずに食らいついてくださったところです。私のプログラムは初回から自己効力感、組織効力感といった用語が出てくるので、一瞬面食らうと思うんですが、全部咀嚼してくださっていました。

三つ目が、場の雰囲気づくりです。研修効果は講師の力量と受講者の姿勢の掛け算で決まるんですが、明らかに場の雰囲気を良くしようとする方が多かった。ずっと笑顔で頷きながら聞いて、チャット欄にも書き込んで、発表では自分が当てられていなくても全員のいいところを書く。毎年100社以上を見ていると、初回で雰囲気の良し悪しは分かるんですが、御社は明らかに良かったです。

坂井

会社名こそ最強の経営理念だと、私はずっと思っているんです。「ライフデザイン」は、自分の人生をより良くするという意味だと捉えています。デザインとは、自分で作り変えて設計できるということ。自分の人生を良くしようと思ったら、自分の職場を良くしよう、仲間と良い関係を築こうとなる。だからこそ理論や手法を学んでいこうという一本の筋が通っている。自分の手で自分の会社や事業所を良くできるという効力感の高さが、土台にあると思います。

南

もともと自分の性格として、自分だけ成功すればいいというのはあまりなくて。周りにいる人たちと一緒に成功しないと面白くない、という考え方が根本にあります。福祉は「支援する側とされる側」という二つの軸で語られがちですが、私たちはそう考えていません。ミッションに掲げている「すべての人の可能性に光を当てる」の通り、社員にとってもご利用者様にとってもいい人生になるように、全員がスーパースターにならなくてもいいから、それぞれにできる貢献をやっていく。それぞれにとっての幸せを実現できる場にしたいと、もともと思っているんです。

「かっこいい」は入り口。成果までがセット

『自分の手で会社を良くできる』という土台のお話を踏まえ、ここからは外から見たライフデザインの魅力や、ブランディングへのこだわりについて深掘りを進めたいと思います。

坂井

他の福祉事業者と違いを作ろうと、一番こだわったところはどこですか。

南

戦略とデザインです。ブランドコンセプトにも掲げています。いいプロダクトであることは前提として、デザインやクリエイティブの良さは人を惹きつける。福祉業界に良い人材が入ってこない理由の一つは、クリエイティブにこだわってこなかったことだと思うんです。ビジョンに「福祉のスタンダードを変革する」と掲げているのは、そういうことです。ただかっこいいだけでは成果は出ないので、マーケティングや戦略、体系的なマネジメントと両立させていく。

浦崎さんは、その「かっこいい」に惹かれて入社されたんですよね。

浦崎

福祉業界で働きたかったんですが、給料が低かったり、正直、魅力的に感じられない会社が多かったんです。いろんな会社のホームページを見た中で、ライフデザインはクリエイティブ面でずば抜けていました。理念に「働く人も大切にします」と書かれているのも、仕事を探していた私にはすごく魅力的で。

坂井

初見だと「コーポレートサイトだけかっこいいんじゃないか」「人を大切にするなんて嘘じゃないか」と思う人もいると思うんですが、どうでしたか。

浦崎

最初はめちゃくちゃ疑ってました。本当にこういう施設があるのかなと思って、絶対に見学に行きたかったんです。申し込んだらすぐ担当者から返信が来て、施設見学もウェルカムだと。行ってみたら、ホームページにある施設がそのままあって、職員さんと話す機会もありました。仕事の大変さや、きれいごとだけじゃない部分をリアルに話してくれる職員さんが多くて、そこが信頼につながりました。

大和

僕の基準で一番大事なのは、楽しめるかどうかです。会った時に「楽しそうかも」と思ったのが一番のきっかけでした。福祉はクリエイティブ的に弱くて、ふわっとした理念の企業が多い中で、この会社はクリエイティブに力を入れていくんだろうな、でも実際の中身はどうなんだろうな、と。

坂井

私の体感的には、研修の第1回から「楽しそうに人が働いている会社だな」と思いました。毎年100社以上接しておりますが、普段の良い雰囲気が滲み出ている会社があり、ライフデザインさんも、その1社です。
4月にオープンしたSOU PERSONAL経塚

よくある3つの誤解——資格、年収、そして沖縄

現場の皆さんは環境に魅力を感じていますが、世間からの『福祉業界』に対する先入観や誤解という点についても、ぜひ皆さんのご意見を伺いたいです。

坂井

そんな会社でありながら、職場として伝わっていない魅力や、よくある誤解があるとすれば何でしょう。

南

まず「資格がないと働けない」という誤解です。当社は資格がなくても採用して、育成することを始めています。実は実務経験で取得できる資格も多くて、児童福祉部門なら2年間の実務経験があれば無資格でも資格を取れる。以前は当社にも余裕がなくて有資格者だけを採用していましたし、世の中の福祉企業の大半は今もそうだと思います。でも、資格があることよりも、その人がどうなるかの方がずっと重要なんです。

坂井

資格より、姿勢。二つ目は年収だったりしますか?福祉業界は低めの印象があるのかなと思うのですが。

南

福祉の会社ができる典型的なパターンの一つが、現場の児発管・サビ管や管理者だった人が独立して、元いた社員数人と新しい会社を作る、というものです。支援のスキルはあっても、財務や労務など経営の知識がない状態で始まる。だから「福祉はお金じゃないでしょう」と給料が低く設定されて、結果的にやりがい搾取の構造になりがちなんです。悪いのは個人ではなく、経営を学ばずに独立せざるを得ない構造の方だと思っています。当社は、マイナビのイベントに福祉企業としては高額な100万円弱の出展料を払って、沖縄電力や琉球銀行のような大手企業とブースを並べています。実際に話を聞いてもらえれば、20代の年収は大手とそんなに変わらないし、リーダーになれば同等かそれ以上に稼げると分かってもらえる。今、それを伝えている最中です。

坂井

使命感搾取や自己犠牲の文化をなくすことで、業界全体の持続可能性を作りたい、ということですね。

南

めちゃくちゃその通りです。実際、その構造のせいで地方の訪問介護は崩壊が進んでいて、最後まで頑張っていた一人二人が辞めたら一気に潰れる、ということが起きています。国が決める報酬制度の問題もありますが、制度と、それをもとに作られた文化の両方だと思います。

坂井

三つ目は「沖縄でしか働けないんですか」という誤解があるのかなと思いましたが、どうでしょう。

南

今まさに全国展開を進めているところです。沖縄だけで240名を採用できているのは頑張っている方だと思いますが、数百人規模の福祉の会社は、ほぼ例外なく複数の県で展開しています。今後は東京などへの出店や、フランチャイズのスーパーバイザーとして全国を飛び回る働き方も提供したい。若くて、ベンチャー的な挑戦が好きな人には、ぜひ来てもらいたいです。

リーダーは、手を挙げた人から選ぶ

業界を変えていくには『若手の力』が欠かせないと言われていますが、皆さんの『若手育成』や『リーダー像』に対するお考えについても、ぜひお聞かせください。

坂井

今回の研修も、最初は10名の予定だったのが、南さんが「どうしても受けてほしい人がいる」と12名に増やされました。若手の挑戦を支援したい気持ちは、どこから生まれているんですか。

南

どんな業界もそうですが、若い人が参入してこないところは衰退していくしかない。福祉の仕事は、やっていること自体もそうですし、ビジネスとして見ても、その人のキャリア形成や人間形成にとってもいい仕事です。思い込みだけで「福祉はないな」とならないでほしいんです。若い人を優遇したいのではなくて、若い人が入ってくることで全体が活性化する。当社の現場の平均年齢は29歳くらいですが、業界平均はおそらく40代後半です。

坂井

組織づくりで、どういう人をリーダーにしようと思っていますか。

南

前提として、リーダーになりたいと手を挙げた人から選ぶというルールがあります。その上で、自分が勝つことよりも、チームで勝つことに喜びを感じられる人。「自分が、自分が」という人は、プレイヤーとして優秀でも、だいたい人がついてこないんです。パワーで引っ張る人よりも、周りをちゃんと輝かせて、みんなの成長を押し上げられる人の方がいい。

坂井

どういう人が入ってきたら心強いですか。

南

仕事を楽しんでやれる人が一番ですね。起きている時間の半分は働いているわけですから、仕事を楽しめないと、人生の半分を楽しめていないのと一緒なのかなと思うので。

大和

楽しめる人と、素直な方ですね。組織にとって素直じゃなくてもいいんです。自分にとって何が素直なのか。「夢が今ない」でも、それも素直な気持ちなので全然いい。その人らしく働ける環境を作りたいので、そういう方に来てほしいです。

浦崎

現場目線で言うと、頑張っている人を応援できる人、他の人の背中を押せる人がいると、現場の元気が全然違います。心強いです。
今年のCP (現場リーダー)選考会の様子

「名前がついた」ことで、組織の悩みは扱えるようになった

最後に、今回のマネジメント研修を経て、現場や組織にどのような変化が生まれているのか、皆さんの実感をお聞かせください。

南

坂井さんの研修で学んだリアリティショックの話を、新入社員向けのMVV研修の中で話させてもらったんです。毎回アンケートを取っているんですが、反響が大きかった。「自分が今こういう状態になっているのは、他の人にも起こり得ることだったんだ」「今感じているストレスは自分だけのものではなく、無能感ストレスやモニターストレスのように名前も対処法もあると知って安心した」という声が出てきて、やって良かったなと思いました。

それに、名前がついたのがすごく良かったんです。「これってあるあるだよね」と言っていたのに、なんて言うのか分からなかったものに、セキュアベースとかネガティブゴシッピングとか、名前がついた。そこにいた人たちには共通言語で話せる。「ネガティブゴシッピングやめようよ」で話が通じるんです。

坂井

私も、組織課題における正体不明の悩みをなくそうとしているので、それは嬉しいですね。

浦崎

私自身は、研修を受ける前は「べき論」がすごく強くて、その判断基準でチームを運営していたので、自分にとってもストレスが大きかったんです。研修を通して、社員にとってのべき論があって、私のべき論もある、と考えられるようになった。選択肢が広がりました。メンタルケアやストレスコントロールの面でも、本当に助かりました。

大和

僕は1on1の場面で、どう投げかけるか、どう切り返すか、どう伝えるかが一番変わりました。「自分がどうありたいか」って、意外と仕事と直結しないんだと自分も含めて痛感したんですが、聞き方次第で、もっと素直に仕事とつなげられる人がたくさんいる。選択肢が増えたのが、一番良かったところです。

坂井

御社のいいところは、研修を受けて終わりではなく、内製化して、受けていない人にも共有しようとしているところです。みんなで会社を作っていくものだ、という思想の表れなのかなと思いました。自分の人生を良くしようと思っている。そのために周りの人の人生も良くしようと思っている。ひいては、自社を良くすることで業界全体の持続可能性まで考えている。そこが御社の良さなんじゃないかなと思います。
MVV研修の様子