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児童発達支援管理責任者になるのは難しい?沖縄の放課後等デイサービス(児童デイ)児発管が研修を本音で解説
この記事では、児童発達支援管理責任者になるための研修や実務経験について解説するとともに、沖縄の放デイで働く児発管に、実際に受けた研修内容や大変さについて話していただいた内容をまとめました。
児発管を目指している人は参考にしてみてください。
目次
児童発達支援管理責任者とは
今回は、児童発達支援管理責任者(児発管)になるのは難しいのか?について実際の研修や資格要件について紹介します。
本題に入る前に、まず児発管とはどういった職業なのか簡単に触れておきます。
児発管とは、児童福祉に関わる職種のひとつで、児童福祉系の多くの事業所で配置が義務付けられている重要な役割を果たします。
実際に担当する業務は、おもに個別支援計画の作成、保護者や関係機関との連携、スタッフの教育や指導および管理となっています。
資格を取得するには、一定の実務経験と定められた研修の受講が必要で、誰でもすぐになれる職種ではありません。
児発管の資格の取得方法
それではここから、実際に資格をとるのは難しいのか確認するため、資格の取得方法について解説していきます。
児発管の資格取得までの流れ
資格取得までの大まかな流れは以下のとおりです。
1.実務経験の要件をクリアする
↓
2.基礎研修を受講
↓
3.OJT
↓
4.実践研修を受講
それではそれぞれの内容について解説していきます。
実務経験の要件
児発管の実務要件は、「障がい福祉に関係する保健・福祉・医療・就労・教育の分野」で直接援助や相談援助の業務に一定の期間従事することでクリアできるようになっています。
児発管実務経験の期間
必要な実務経験の期間は以下のようになっています(※いずれかを満たせばOK)。
②直接支援業務の期間8年(うち高齢者支援業務以外で3年以上)
③高齢者支援を除く相談支援業務及び直接支援業務3年+国家資格による従事機関が5年以上
実務経験に該当する施設
実務経験に該当する施設、事業は以下のとおりです。
相談支援の業務 | 以下のような施設や事業で、相談業務に従事したもの ・指定相談支援事業、地域生活支援事業 ・児童相談所、児童家庭支援センター、更生相談所、福祉事務所など ・障がい者支援施設、児童入所施設、老人福祉施設、救護施設など ・障がい者職業センター、障がい者就業生活支援センター ・学校 ・医療機関 |
---|---|
直接支援業務 | 以下のような施設で直接支援業務に従事したもの ・障がい者支援施設、児童入所施設、老人福祉施設など ・障がい福祉サービス事業、保育所、認定こども園など ・医療機関や訪問看護事業所 ・学校 |
※沖縄県の児発管の実務経験要件詳細については、サービス管理責任者および児童発達支援管理責任者要件を確認してください。
児発管の研修について
児発管になるための研修は大きく分けて2つ。
基礎研修と実践研修があります。
基礎研修
基礎研修では、児発管として基本的な知識・能力の取得を目指し、相談支援従事者初任者研修の講義部分の一部(11時間)とサービス管理責任者等研修(研修講義・演習15時間)を受講します。
具体的には以下のとおりです。
【相談支援従事者初任者研修の講義分の一部】
受講内容 | 時間数 | |
---|---|---|
1 障がい者の地域支援と相談支援従事者(サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者)の役割に関する講義 | 5h | 計 11h |
2 障がい者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律および、児童福祉法の概要ならびにサービス提供のプロセスに関する講義 | 3h | |
3 相談支援におけるケアマネジメント手法に関する講義 | 3h |
【サービス管理責任者等研修(研修講義・演習)】
受講内容 | 時間数 | |
---|---|---|
1 サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者の基本姿勢 | 7.5h | 計15h |
2 サービス提供プロセスの管理に関する演習 | 7.5h |
実践研修
実践研修では、業務が適切に行えるように、より実践的な研修、特に演習を中心とした内容の、サービス管理責任者等実践研修(14.5h)を受講します。
具体的には以下のとおりです。
【サービス管理責任者等実践研修】
受講内容 | 時間数 | |
---|---|---|
1 障がい福祉の動向に関する講義 | 1h | 14.5h |
2 サービス提供に関する講義および演習 | 6.5h | |
3 人材育成の手法に関する講義および演習 | 3.5h | |
4 他職種及び地域連携に関する講義および演習 | 3.5h |
このほかに、資格取得後も、知識や技術の更新やスキルアップを目的に、5年ごとの更新研修も設定されています。
現役児発管に聞いた!児発管になるのは難しい?
ここまで児発管になるために必要な実務経験や受けるべき研修などを解説しました。
最後に、児発管になるのは難しいかどうかなど、沖縄県にある児童デイサービスまはろ天久で現役児発管として働いている宮城結希氏にお話をお聞きしましたので紹介していきます。
児発管になるのは難しいか
-宮城さんの感覚で児発管になるのはやはり難しいと感じますか?
宮城氏「やはり経験年数がないとなれない職種なので、その年数を獲得するのが一番難しいと思います。経験年数を取得後は研修を受けることになり、研修で児発管として必要な能力をしっかりと身につける必要があります。テストなどはないので、意欲をもって研修に取り組めば、資格の取得は難しくありません。」
宮城氏「ただ児発管は、各事業所に一人の配置が一般的なので、資格を取得したとしても、すぐになれるわけではありません。最近沖縄県の児発管の更新研修があり100名を超える参加がありましたが、そのなかには実際に業務につけていない児発管もかなり多く、児発管として職務につくのは難しいところがある、ということではないでしょうか?」
宮城氏「まはろにおいては、今どんどん新規店舗もオープンしているので、常に管理者が必要な状況で、やる気のある児発管さんを募集しています!」
資格を取得するための一番のハードルは実務経験で、資格を取得したとしても、働く場所を探すのは少し難しそうな印象がありますね!
児発管の研修について
-児発管になるためにどのような研修を受けましたか?
宮城氏「個別支援計画の作成方法や作成にあたり気をつけること、保護者様への相談支援、相談支援事業所との連携など、車でいう自動車学校のような感じで、児発管についてひととおり学びます。研修は2日ありますが、学ぶことが多くあっという間の2日間でした。」
児発管になる人へのアドバイス
-最後に児発管を目指している方へアドバイスがあればお願いします。
宮城氏「児発管の役割は、子どもたちの成長を願い、一緒に楽しみ、一緒に考え、一緒に成長することです。児発管にもっていて欲しいのは、とにかく子どもへの愛情と、子どもの気持ちを最優先に考えられることです。児発管になる人には、この二つは忘れないで欲しいですね!」
まとめ
今回は、児童発達支援管理責任者になるための研修や実務経験について解説するとともに、沖縄の放デイで働く児発管に、実際に受けた研修内容や大変さについて話していただいた内容をまとめました。
この記事をまとめると以下のようになります。
この記事のまとめ
- 児童発達支援管理責任者になるには、一定の実務経験と研修の受講が必要となっている。
- なるための一番のハードルは実務経験で、研修の受講により、さらに能力を高める努力が必要。
- 研修では、個別支援計画の作成や保護者対応、他事業所との連携など、必要な知識や技能を、ひととおり身につけられるようになっている。
- 児発管は事業所に一人の職種で、就職先は少ないが、現在ライフデザインでは、新規事業所オープンにあたり、新しい人材をどんどん募集している。
責任ある立場で仕事量も多いハードルの高そうな児発管ですが、実際に働いているスタッフの声を聞くと、子どもへの気持ちと努力があれば、誰もが目指すことのできる魅力的な職種のようですね!
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