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入浴介助は難しい?知っておきたい入浴介助方法4種類と注意点
この記事では、介護職が知っておきたい入浴介助の方法4種類と注意点を紹介しています。
入浴介助が不安ならこの記事を参考にどうぞ!
目次
入浴介助は大切!
介護職員の仕事の中で欠かすことのできないサービスの一つに入浴介助があります。
入浴は身体を清潔に保ち気持ちよく過ごすために必要です。
また褥瘡や感染症の予防にもつながりますし、血液循環がよくなることで筋肉の緊張をほぐし、関節痛を和らげる効果もあります。
さらに入浴することでリラックスでき、よく眠れたり気持ちが落ち着いたりする作用も期待できます。
さまざまな効果のある入浴を、利用者さんが安全に安心して行うために、スタッフの介助はとても大切な仕事になります。
入浴介助の種類と介護方法
入浴の方法には大きく分けて、
・シャワー浴
・リフト浴
・機械浴
の4つの種類があります。
ここからは、それぞれの入浴方法の詳細と介助のやり方について解説していきます。
一般浴の詳細と介助方法
まずは一般浴です。
一般浴には家庭で使用しているお風呂を使った個浴と複数で同時に入浴する大衆浴があります。
施設等の入浴では、一般的にまず体と頭を洗います。
シャワーチェアーに座るときは、お湯をかけてシャワーチェアーを温めてから座ってもらいましょう。
かけ湯は、まず介助者が自分の手などで温度を確かめ、その後利用者さんに同じように温度を確かめてもらってから行います。
また心臓の負担を軽減するため、心臓から遠いところからかけるようにしましょう。
頭と体を洗うときは、残存機能を活かせるように、できるところはなるべく自分でしてもらい、不十分なところだけ介助するようにします。
浴槽に入るときは転倒に気をつけ、状況によっては浴槽内に浴槽台を入れるなど工夫が必要です。
シャワー浴の詳細と介助方法
シャワー浴は、湯船には入らずシャワーのみ行う方法です。
介助のやり方は一般浴とほとんど同じですが、シャワー浴の場合、湯船に浸からないため、長めにかけ湯をして十分に体を温めましょう。
終わった後も、湯船に浸かった方に比べて冷めやすいため、なるべく手早く体を拭き、服を着てもらうようにしましょう。
リフト浴の詳細と介助方法
リフト浴は、専用の椅子に座ってそのまま湯船に入る入浴法で、歩行が不安定で浴槽への移動が難しい方でも、座位保持が可能であればお湯に浸かることができます。
まずは一般浴と同じようにかけ湯をして、頭と体を洗ってから湯船に浸かってもらいます。
入浴時は、リフトにしっかりと座れているか、安全ベルトがきちんとできているかを確認してからリフトを動かしましょう。
動かす前には必ず利用者さんに声掛けをして、利用者さんの表情を確認しながら動かすスピードを調節します。
機械浴の詳細と介助方法
最後は機械浴です。
機械浴にはストレッチャータイプやシャワーチェアーのままお湯に入るタイプがあります。
ストレッチャータイプの場合、座位があまりとれない方や寝たきりの方でも入浴ができます。
手順はほかの方法と一緒ですが、臥位で頭を洗う際には、耳にお湯が入りやすいため注意が必要です。
臥位で浴槽に入るときは浮力の影響を受けやすいため、安全ベルトをしっかりと固定したうえで目を離さないことが大切です。
入浴介助を楽にするポイント
ここまで入浴の大切さや入浴介助の方法などを紹介してきました。
入浴にはさまざまに効果があり、入浴介助は大切な支援ですが、スタッフにとってはやはり負担がかかる介助であることは否定できません。
そこでここからは、入浴介助をできる限り少ない負担で、楽に行うためのポイントを解説していきます。
自立を促すことはスタッフの負担軽減にもつながる
利用者さんにできる限り自分でしてもらうことは、自立支援の視点からみると、介護の基本ですが、自立支援となるだけでなく、介助するスタッフの負担軽減にもつながります。
例えば、身体を洗うときに、立位可能な利用者であれば手すりにつかまり立ち上がってもらえば、介助者は洗いやすくなります。
入浴介助では、できることは自分でしていただくようにしましょう。
福祉用具をうまく活用する
最近は優秀な福祉用具がたくさんあり、うまく福祉用具を活用することで、スタッフの負担が軽減します。
浴槽の出入りはなかなか大変なもの。
バスボードや浴槽用手すり、浴槽用椅子などを利用すると、自立と負担軽減の両方に効果があります。
入浴での移乗介助は、濡れた体が滑るため介助しにくく、入浴用介助ベルトを利用すれば、安全に負担なく移乗できます。
安全に行うための注意点
入浴中は体調の急変や事故といった危険があり安全への配慮は必須です。
ここからは、安全に入浴してもらうために気をつけなければならないポイントを説明します。
入浴前の注意点
食前や食事直後は、消化を悪くしたり疲労感が増したりすることがあるので、入浴は避けましょう。
入浴前のバイタルチェックは必須!
体温・血圧・脈拍・呼吸や顔色などの様子の確認は必ず行いましょう。
排泄も入浴途中でしなくていいように、事前に済ませておきます。
冬場などはヒートショック現象を防ぐために脱衣室・浴室は他のところと温度差がないようにあらかじめ25度くらいに温めておくことも大切です。
入浴中の注意点
自立した利用者さんには安定した椅子を使用し、手すりなどすぐにつかまれるものがある場所で衣服を着脱してもらいます。
移動の際には転倒に十分気をつけ、浴室は非常に滑りやすいため、滑り止めマットを利用したり、しっかり泡を流したり細心の注意を払いましょう。
頭や身体を洗うときには皮膚を傷つけることのないように優しく洗って下さい。
お湯に浸かるときは、心臓に遠い足元からゆっくりと浸かるように声掛けをしましょう。
お湯に浸かる時間は、5分程度が適当です。
血圧の変動で体調が変化することがあるため、お湯に浸かっているときはしっかりと様子観察を忘れずに!
入浴後の注意点
入浴後水分を拭き取るときは、足が濡れていると転倒する恐れがあるので、しっかりと拭き取るようにしましょう。
入浴後は、体調の変化にも十分注意し、しっかりと水分を補給していただきます。
入浴は、転倒や体調の変化など気をつけるべきポイントがたくさんあります。
自立支援も大切ですが、安全確保は最優先に考える必要があり、自立と安全のバランスを考えて支援していきましょう。
まとめ
今回は介護職が知っておきたい入浴介助方法4種類と注意点を紹介しました。
この記事をまとめると以下のようになります。
この記事のまとめ
- 入浴介護は対象者の身体機能などによって、一般浴、シャワー浴、リフト浴、機械浴などの対応を使い分けて介護する。
- 入浴介護を楽に行うには、対象者の自立を促し、できる限り自分の力を使っていただいたり、福祉用具をうまく活用したりするとよい。
- 入浴は転倒の危険性が高く、体調の変化も起こしやすいため、滑り止めマットを使用し転倒を予防したり、入浴前後の体調確認や水分補給をしたりして、安全安心に入浴できるよう介助する必要がある。
入浴介護は大変ですが、注意点や楽に行えるポイントを把握すれば、不安なく介助できそうですね!
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