- HOME
- 沖縄の介護福祉完全ガイド
放課後等デイサービス（児童デイ）の音楽療法とは？音楽経験がなくても指導できる？
この記事では、放課後等デイサービスで提供される音楽療法の目的や具体的な内容に加えて、音楽経験のない人でも音楽療法を指導できるのか？などを紹介しています。
放デイの音楽療法について知りたい方は参考にしてみてください♪
目次
放課後等デイサービスの療育とは？
放課後等デイサービスでは、障がいのある児童へ発達の状態に応じてさまざまな療育を行い、普段の生活の自立と将来の社会参加を目指し支援します
療育を行うために支援計画を立てますが、支援の内容はさまざまな療育プログラムを組んで行います。
療育プログラムは個々の児童に合わせて、運動プログラム、学習プログラム、就労支援プログラムなどを組んでいきます。
最近では、バリエーション豊かな療育プログラムがある事業所から、特定の分野に特化した特化型の放課後等デイサービスまでさまざまなタイプの事業所があります。
今回は、数ある療育方法の中から「音楽療法」について紹介していきたいと思います。
放課後等デイサービスの音楽療法とは？
まずは音楽療法全般について、どのようなものなのか簡単に説明します。
音楽療法とは？
対象
音楽療法の対象は一般的に、
・精神に障がいのある人
・認知症の高齢者
・終末期の患者
・引きこもりになっている人
となっています。
音楽療法は、児童から高齢者、疾病や障がいを抱えている人など、とても幅広く支援できる療養支援です。
目的
音楽療法の目的は対象者によって変わりますが、大まかに説明すると、音楽のもつ働きによって、対象の方の「精神的な安定」「機能の回復」「障がいの改善」などを図ることになります。
放課後等デイサービスの音楽療法
では発達障がいのある児童が音楽療法を受けるとどのような効果があるのでしょうか？
ここからは、数ある対象の中でも、放課後等デイサービスでの音楽療法について紹介していきます。
目的
放課後等デイサービスには発達に障がいのある児童が通っています。
障がいは個々によってさまざまですが、音楽療法を行うことで、
・運動能力の成長
・表現力や想像力の向上
・発声や発語の改善
このような効果を期待して療育を行っています。
それではここから、放課後等デイサービスで行われる音楽療法の具体的な内容と効果を紹介していきます。
具体的な内容と効果
１．音楽鑑賞
個別で聴く方法と集団で聴く方法があります。
ゆったりとした音楽はリラックス効果があり、精神的な安定を図ることができ、個別でも集団でも可能です。
リズムやテンポのよい音楽は、感情表出を豊かにしたり、気分を高揚させたりする効果があります。
集団で行い、ダンスなどを組み合わせるとより効果的です。
２．歌を歌う・楽器を演奏する
歌ったり、楽器を演奏したりすることで、表現力や想像力を豊かにする効果が期待できます。
また発声や発語に障がいのある児童の場合、言葉を正しく聴いたり、話したりする練習にもなります。
３．ダンスやリズム運動をする
音楽に合わせてダンスをしたりリズム運動をしたりすることで、運動能力や表現力の向上が期待できます。
また集団で楽しみながら行うことで、社会性や協調性の改善にも効果も期待できますね！
音楽を楽しみながら運動していると、普段できないような動作が意図せずともできていたり、人間関係が上手くいかない子どもが自然と仲良くできていたりと、期待以上の効果が見られることもあります。
音楽経験がなくても指導できるの？
音楽療法というと、音楽の経験者や楽器が演奏できるなど、特別な能力が必要に思うのではないでしょうか？
でもちょっと工夫したり皆で協力したりすると、未経験でも指導できることもあります。
最後に、音楽療法が未経験でも指導できる理由＆方法を紹介します。
独自のプログラムをしっかり組んでいる
各事業所で独自のプログラムをしっかり組んでいる場合、音楽未経験でも比較的安心して指導できます。
また音楽の専門プログラムを導入している場合も同様です。
音楽療法の経験者や音楽療法士などが、「プログラムの流れ」「実施内容」「指導のポイント」などをしっかり組んでいれば、未経験や経験が少なくても指導しやすくなります。
【プログラムの流れの例】
②歌を歌う（子どもたちがよく知っている曲を音楽に合わせて一緒に歌う。）
③楽器の演奏（太鼓やリコーダーなど子どもたちや指導者がなじみやすいものを使用。）
④終わりのあいさつ
このように、音楽療法の経験者や音楽療法士が、未経験でもできるようにプログラムを準備するとよいですね！
グループで協力しながら行う
音楽療法を提供する支援者は、一人で行うわけではありません。
一般的に数人でグループを組んで行うことが多い傾向です。
とくに音楽療法や音楽の未経験者が一人で行うことはほとんどないでしょう。
音楽療法を提供している事業所では、長く音楽療法を経験している人や場合によっては音楽療法士が配置されていることもあります。
未経験者が慣れていないうちにグループでする音楽療法に携わるときは、
・経験者のサポートとして入る
・MCなど経験がなくてもできる内容を担当する
などグループで協力して行いながら、音楽療法を少しずつ経験していきましょう。
研修制度
しっかりとした事業所なら「研修制度」が充実しています。
研修制度とは社員が必要な能力を身につけられるように、各事業所が社員に提供する訓練制度です。
具体的には、
・サービス訓練研修
・資格取得支援研修
・リーダー研修
などがあります。
研修制度が充実している事業所では、音楽療法などのサービス提供ための訓練研修もしっかり用意しており、音楽療法のサービスを提供する前に、事業所内外の研修を受けさせてくれることもあります。
このように音楽療法は、経験者等のサポートを受ける、できる内容から担当する、しっかりと事業所で研修を受けるなど、事業所内の支援により未経験者でも十分に挑戦できるサービスです。
少しずつ勉強していきながら実践できるので、未経験の支援者でも安心して提供できる療育プログラムの一つですね！
まとめ
今回は放課後等デイサービスの音楽療法の目的や内容、効果、また音楽療法や音楽経験がなくても指導できるのか？などついて紹介しました。
この記事をまとめると以下のようになります。
この記事のまとめ
- 放課後等デイサービスの音楽療法には、「社会性の成長」「運動能力の成長」「表現力や想像力の向上」などの目的がある。
- 放課後等デイサービスの音楽療法では具体的に、「音楽鑑賞」「歌う・楽器を演奏する」「ダンスやリズム運動をする」などをプログラムして提供する。
- 音楽療法は、独自のプログラムを組んでいたり、グループで提供したり、研修制度などを活用したりして、未経験でも実施できるように工夫されている。
放課後等デイサービスの音楽療法は、対象児童に明確な効果があり、工夫すれば未経験でも提供できる魅力的な療育プログラムの一つですね！
ライフデザインは“福祉のプロ”として地域に根差した支援を提供。
音楽療法や専門スポーツカリキュラムなどを採用し、魅力的な療育支援が可能！
現在、明るく優しい保育士さんを募集中です♪
1980年愛媛県生まれ。
現場介護職からケアマネジャーまで、約20年あらゆる福祉関連職を経験。
現在は、地域密着型デイサービスの管理者兼介護ライターとして活躍している。