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放課後等デイサービス(児童デイ)のSSTとは?専門知識がなくても指導できる?

この記事では、放課後等デイサービスで提供されるSSTの目的や具体的な内容に加えて、SSTについて専門知識のないスタッフでも指導できるのか?などを紹介しています。

放デイのSSTについて知りたい方は参考にしてみてください♪

放課後等デイサービスの療育とは?

放課後等デイサービスではさまざまな療育を行っており、最近では、豊富な療育プログラムを用意している事業所も増えています。

療育プログラムには、

・スポーツプログラム
・パソコンスキルアッププログラム
・ソーシャルスキルトレーニング

など各事業所が工夫しながら提供しています。
また運動や学習など特定の分野に特化した「特化型放課後等デイサービス」も増加してきており、放デイの療育プログラムはさらに充実してきています。

そこで今回は、数ある放デイの療育の中から、SSTについて取り上げて紹介していきたいと思います。

放課後等デイサービスにおけるSSTとは?

まずSSTとはどういったものなのか簡単に説明します。

SSTとは?

SSTとは?

SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは、社会という人と人とのかかわりの中で生きていくために必要な能力を身につけるためのトレーニングのことをいいます。

人とのかかわりの中で生きていくために必要な能力とは、コミュニケーション能力はもちろん、「決まった時間に起きる」「身だしなみを整える」などの日常生活上の生活スキルも含まれることもあります。

対象は?

SSTの対象者は、人間関係が円滑に進まない人で、子どもから大人まで幅広く、具体的には、

・いわれたことに対して理解力や判断力が弱い
・自分の感情をコントロールできない
・相手が傷つくことを知らない間にいってしまう
・コミュニケーション全般が苦手

などの状況が見られる人になります。

人間関係は対象者だけでなく、環境や相手の状況にもよるため、SSTが必要かどうかの判断はなかなか難しい場合があります。

SSTの目的

SSTは、上記のようなコミュニケーションがうまくとれない人が、社会で生活していくために、

・コミュニケーションスキルの向上
・判断力や理解力の向上
・ストレスや感情のコントロールができる
・社会生活への自信回復

を図ることを目的としています。

SSTは医療の現場、療育支援機関などで行われるほか、学校、家庭などさまざまな場所で実施可能なトレーニングです。

それでは放課後等デイサービスにおいてSSTは、どのような目的で、具体的な支援方法はどのようなものがあるのか紹介していきます。

放課後等デイサービスのSST

目的

放課後等デイサービスに通っているのは、障がいや発達に何らかの障がいがある児童です。
なかにはソーシャルスキルに障がいがあり、人間関係やコミュニケーションがうまくとれない子どももいます。

そのような子どもに対して、

・きちんとあいさつができる
・相手の気持ちを考えられる
・感謝ができる
・会話のキャッチボールができる
・順番を守ることができる

など、基本的な日常生活スキルを身につけさせることが放課後等デイサービスでのSSTの目的になります。

具体的な内容と効果

ここからは放課後等デイサービスで行われているSSTの、具体的な支援内容の一例、効果を紹介していきます。

1.正しいあいさつの練習
目的:あいさつをする意味や大切さを理解するとともに、あいさつの必要な場面を判断する能力を身につけます。

【あいさつ練習プログラムの具体的例】

1)あいさつの意味、大切さを一緒に考える
2)場面を提示して、場面に応じたあいさつをみんなで答えてもらう
3)一対一で場面を提示し合いながら、実際にあいさつをする
4)あいさつの大切さやあいさつのポイントを振り返る

2.仲間に入れてもらう練習
目的:うまく仲間に入る方法を学ぶとともに、相手に受け入れてもらうにはどのような話しかけ方が大切なのか理解できるようになります。

1)イラストのある事例を使い、仲間に入る話しかけをみんなで考える
2)指導者がモデルとなって、複数の仲間の入り方を実践しみんなで考える
3)子どもたちでグループを作り、仲間に入れる役、入る役を実践する
4)学んだことの振り返り

3.上手に断る練習
目的:上手に断れるようになるとともに、断る側と断られる側の気持ちを理解できるようになる。

1)断り方の大切さを説明する
2)指導者が複数の断り方をモデリングし、良い例や理由を考えてもらう
3)子どもたちでグループを作り、誘う役と断る役を実践しポイントを確認する
4)振り返りを行い、断るポイントや断られた人の気持ちなどを確認する

SSTは専門知識がないスタッフでも指導できるの?

SSTと聞くとなんだか難しそうで、専門知識がないと指導できないようなイメージがありますが、実際のところ専門知識がないスタッフでも指導はできるのでしょうか?

結論からいうと指導は可能です。
最後にSSTが、専門知識がなくても指導できる理由や方法を紹介していきます。

1.事前にプログラムを組んでいるので大丈夫!
放課後等デイサービスでSSTを実施する際は、行き当たりばったりで実践するわけではなく、専門知識のある人や経験者がSST教材や情報を活用しながらプログラムを組んでいます。
なので、専門知識がない人でも安心して指導することができます。

2.チームで行えば経験がなくても可能!
SSTを活用し指導する場合、未経験者が一人で指導することはほとんどありません。
専門知識がない未経験者は、はじめのうちはチームのサポートという形で関わり、徐々に独り立ちできるように経験を積んでいきます。

SSTはチームで行うので経験がなくても大丈夫です!

3.研修制度がある
しっかりとした放課後等デイサービスなら、事業所に研修制度があります。

研修制度では、SSTの研修も含め放デイで働くために必要なスキルを身につけることができます。
研修制度が充実している事業所なら、SSTの指導も安心して行うことができますね!

放課後等デイサービスなどの現場では、専門知識のない人が指導を担当していることが多いのも現実。
経験のあるスタッフさんと協力しながら、少しずつ学んでいけば、SSTの指導も怖くなさそうですね!

まとめ

今回は放課後等デイサービスのSSTの目的や内容、効果、また専門的な知識や経験がなくても指導できるのか?などついて紹介しました。
この記事をまとめると以下のようになります。

この記事のまとめ

  • 放課後等デイサービスのSSTには、「人とのかかわりの中で生きていくために必要な能力を身につける」「日常生活上の生活スキル向上」などの目的がある。
  • 放課後等デイサービスのSSTでは具体的に、イラストやシナリオを用意するなどして「正しいあいさつの練習」「仲間に入れてもらう練習」などをプログラムして提供する。
  • SSTは、研修を受けたり、事前にプログラムを組んだり、チームで提供したりなど、放デイで工夫しているので、未経験でも安心して指導できる。

放課後等デイサービスのSSTは、対象児童に明確な効果があり、工夫すれば未経験でも提供できる魅力的な療育プログラムの一つですね!

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