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看護小規模多機能型居宅介護はどんな人が利用できる?対象者、要件、料金まとめ

みなさんは看護小規模多機能型居宅介護についてご存じですか?
看護小規模多機能型居宅介護は、介護保険のなかでも比較的新しいサービスで、複数のサービスを一体的に提供しています。

この記事では、対象者やその要件、利用料金などを解説しています。
看護小規模多機能の利用を検討している方はぜひ参考にしてください。

看護小規模多機能型居宅介護とは

看護小規模多機能型居宅介護(通称:看多機)は、「訪問介護」「通所介護」「短期入所」「訪問看護」の4つのサービスを一体的に提供している介護保険サービスです。
通常これらのサービスを受けるには、それぞれの事業所で契約する必要があります。
しかしこの看護小規模多機能型居宅介護では、一つの事業所で上記4つのサービスを受けられるため、利用者は簡単に安心して複数のサービスを利用することができます。

看多機の利用対象者・要件

複数のサービスが利用できて便利そうな看多機ですが、どのような方が利用できるのでしょうか?
ここでは、看護小規模多機能型居宅介護の利用対象者・要件を解説します。

利用対象者・要件

要介護認定

原則として、要介護1~5の認定を受けている高齢者が対象です。
なお、小規模多機能型居宅介護では要支援の方も利用できますが、看護小規模多機能型居宅介護の場合は、要介護の方限定のサービスとなっているため注意が必要です。

医療的ケアが必要な方

看護小規模多機能型居宅介護は、医療的なケアが必要な高齢者に向けてのサービスであるため、基本的には医療的ケアの必要性が認められる方が対象となります。
具体的な必要性は主治医の診断に基づきます。
ただし、登録定員に余裕がある場合は、看護サービスが必要な者以外の者に利用させて差し支えないことになっています。

【参考:日本看護協会、看多機に関するQ&A集

居住地域

看護小規模多機能型居宅介護は地域密着型のサービスであるため、通常、利用者は施設が所在する市区町村に居住していることが必要です。

これらの条件を満たしていれば、原則として「看護小規模多機能型居宅介護」を利用することができます。
ただし、具体的な利用にあたっては、各地域や施設の定める具体的なルールや制約もあるため、事前に地域の社会福祉協議会や施設に問い合わせることをお勧めします。

看多機の利用を想定されている利用者像は?

看多機には、利用者やその家族のニーズに応じ、主治医との密接な連携のもと、医療行為を含めた多様なサービス(通い、泊まり、訪問)を24時間、365日提供するという目的があり、以下のような状態像の利用者を想定しています。

・退院直後の在宅生活へのスムーズな移行
・がん末期等の看取り期、病状不安定期における在宅生活の継続
・家族に対するレスパイトケア、相談対応による負担軽減

看多機の利用料金の相場

看護小規模多機能型居宅介護の利用料金は以下の3つの料金の合計で計算されます。

1)介護保険で設定されている基本料金
2)介護保険で設定されている加算料金
3)介護保険外のサービス費

では一つひとつ解説していきます。
なお具体的な金額は地域や施設、利用するサービスの内容等によって変動しますので、詳しい費用については、ご自身の住んでいる地域の市町村や、利用を考えている施設に直接問い合わせるのがもっとも確実です。

1)介護保険で設定されている基本料金

基本料金は要介護度別に設定されており、また居住場所によって違いがあります。
また自己負担額は収入に応じて1割負担~3割負担があり、下記料金は1割負担の場合で計算しています。

介護度 同一建物以外に居住 同一建物に居住
要介護1 12,401円 11,173円
要介護2 17,352円 15,634円
要介護3 24,392円 21,977円
要介護4 27,665円 24,926円
要介護5 31,293円 28,195円

【参考:厚生労働省 看護小規模多機能型居宅介護保報酬・基準について

2)介護保険で設定されている加算料金

介護保険では基本料金のほかに加算料金が設定されています。
加算料金は、各事業所のスタッフの体制や提供しているサービス内容によってさまざまなので、どの加算が設定されているかは、各事業所で確認が必要です。
また加算の金額も1割負担~3割負担があり、下記料金は1割負担の場合で計算しています。

【事業所のサービス提供やスタッフ体制に関するおもな加算】

加算名 料金
初期加算 30円/日
緊急時訪問看護加算 574円/月
ターミナルケア加算 2,000円/月
認知症加算 500円or800円/月
サービス提供体制強化加算 介護福祉士等の割合によって350~640円/月
介護職員処遇改善加算 事業所によって、介護保険単位数の0.8%~10.2%
栄養スクリーニング加算 6月に1回、5円/月
総合マネジメント体制強化加算 1,000円/月

加算は上記外にもたくさんあり、また人員配置等によって減算も算定されています。

【参考:厚生労働省 看護小規模多機能型居宅介護保報酬・基準について

3)介護保険外のサービス費

上記介護保険に関する利用料金のほか、介護保険外のサービス費として請求される料金もあります。
ここではおもな介護保険サービスと、その一般的な費用を紹介します。

介護保険外のサービス 一般的な料金
食費 1食400円~700円程度
宿泊費 個室、4人部屋など部屋の種類等によって、2,000円~5,000円/1泊
日常生活費 せっけん、シャンプー、おしぼり等の費用で、100円程度
オムツ代 使用したオムツ代の実費など

介護保険外のサービスの種類や金額は、施設よってさまざまなので、こちらも確認が必須です。

ここまで、看護小規模多機能型居宅介護の利用対象者や料金について解説しました。
看多機は、複数のサービスをまとめて使えるとても便利なサービスですが、1か所でまとめて使えるからこそのメリットやデメリットがあります。
最後に、他のサービスと比較した看多機のメリットとデメリットを紹介します。

看多機利用のメリットとデメリット

 

メリット

まずはメリットを3つ紹介します。

サービスの調整と連携がスムーズ

個々のサービスを別々に利用する場合、利用者や家族がそれぞれのサービス提供者と連携し、サービスの調整を行う必要があります。
それに対して、看護小規模多機能型居宅介護では一つの組織が全てのサービスを一元管理し提供されるため、情報共有やサービス調整がより効率的になります。

24時間対応してくれる

個々のサービスを利用する場合、そのサービスの営業時間や利用可能時間に制限がありますが、看護小規模多機能型居宅介護では24時間365日の体制で利用者をサポートします。
急な体調変化や夜間のトラブルにもショートステイや訪問看護などで対応可能です。

安心感がある

一つの組織が全ての介護サービスを提供することで、利用者とその家族はなじみのスタッフにサービスを受けることになります。
そのため、各サービスを別々に受ける場合と比べて安心感が得られます。

デメリット

つづいてデメリットを2つ紹介します。

地域や施設による差がある

看護小規模多機能型居宅介護は、まだ新しいサービスです。
地域によってはこのサービス自体がなかったりサービスの質も施設によって差があったりする場合があります。
とても素晴らしいサービスですが、まだすべての人が質の高いサービスを受けられる事業ではないことがデメリットの一つとなります。

自由度が低い

看多機は4つのサービスを一体的に提供するため、一つの事業所でサービスを受けることになります。
例えば、他に訪問介護のお気に入りの事業所があった場合でも、それだけ別の事業所にお願いすることは難しく、若干自由度は低くなります。

まとめ

この記事では、看護小規模多機能型居宅介護の利用対象者や料金について解説しました。
この記事をまとめると以下のようになります。

この記事のまとめ

  • 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)の利用対象者は、施設の居住する地域に住む要介護1~5の看護サービスが必要な方である。
  • 利用料金は、基本料金+加算+介護保険外サービスの合計で、地域や施設によって異なる。
  • 看護小規模多機能型居宅介護は複合型サービスの特性上、メリットやデメリットも存在する。

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