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福祉の仕事は離職率が高い?沖縄の実態もチェック

「介護・福祉の仕事は離職率が高い」「きつい仕事だから人が居着かない」こういったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事ではさまざまなデータをもとに福祉・介護職の離職率は本当に高いのか、また、その理由などについて解説しています。

福祉の仕事は離職率が高いのは本当か

介護・福祉の仕事は離職率が高いというイメージを持たれることが多いですが、実際のところはどうなのでしょうか?
こちらは訪問介護員や介護職についている方の採用率と、他の職業の離職率を比較して表にしたものです。

平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度
離職率
(非介護職)
15.5% 15.0% 15.0% 14.9% 14.6% 15.6%
離職率
(介護職)
16.5% 16.5% 16.7% 16.2% 15.4% 15.4%

公益財団法人介護労働安定センター 令和元年度「介護労働実態調査
厚生労働省 令和元年度「雇用動向調査結果の概況」より引用

こちらから分かるように福祉・介護職の離職率は他の職業と比べても、突出して高いというわけではありません。
同データによると生活関連サービス業・娯楽業は23.9%、宿泊業・飲食サービス業では26.9%など福祉・介護職よりも高い離職率になっている職種も数多くあります

また、非介護職の離職率が横ばいなのに対し福祉・介護職の離職率は減少していることから、ここ数年は改善傾向にあると考えられます。
全国的に見ると、福祉・介護職の離職率が高いというイメージはあまり実情に合っていないと言ってよいでしょう。

それでは、沖縄県における離職率はどうでしょうか?
以下は訪問介護員、介護職員の過去5年間の採用率と離職率をまとめたデータです。

平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度
採用率 32.3% 26.2% 24.9% 28.2% 27.8%
離職率 20.7% 19.5% 22.9% 22.9% 24.1%

介護労働実態調査【沖縄県版】より引用

沖縄労働局 「新規学卒就職者の離職状況(平成29年3月卒業者等)」より引用

沖縄県は採用率、離職率ともに、全国的に見ても高い数字を記録していることが分かります。
同データでは離職者の勤続年数も記載されていますが、勤続1年以内の離職率も46.1%と非常に高い水準です。

ただし、これは福祉・介護職に限ったものではなく、全業種通して沖縄県の離職率が非常に高いという現状が背景にあると考えられます。
また、他都道府県でも勤務年数3年以内の離職は全体の65%を占めているというデータがあります。
そういった意味では全国版と同じく、福祉・介護職の離職率だけが突出して高いわけではないという結論が導けるでしょう。

福祉職の主な離職理由と課題

福祉・介護職を離職する理由として多く挙げられているのが、職場の人間関係や運営方針に対する不満です。

① 職場の人間関係に問題があったため
② 結婚・出産・妊娠・育児のため
③ 法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため
④ 他に良い仕事・職場があったため
⑤ 自分の将来の見込みが立たなかったため

公益財団法人介護労働安定センター「平成29年度介護労働実態調査」より引用

これらの理由を詳しくご紹介するとともに、福祉・介護職特有の課題や特徴についても考えてみたいと思います。

① 職場の人間関係に問題があったため

どの職種においても離職理由の最上位を占めるのが、人間関係の悩みです。
福祉・介護の仕事はよりよいサービスを提供するため、他のスタッフとの連携が非常に重要視されます。
また、一日の長い時間を同僚と過ごすだけに、人間関係で問題を抱えてしまうと仕事を続けること自体が難しくなってしまいます。
職員同士の人間関係だけでなく、利用者との相性という問題もあります。

規模の大きな事業所であれば配置換え等で対応できることもありますが、少人数の事業所では人間関係がより密になりやすい傾向があります。
事業規模が大きくなればなるほど離職率が低くなるというのは、こういった事情が背景にあると考えられるでしょう。

② 結婚・出産・妊娠・育児のため

福祉・介護で働く方には、結婚や出産といった大きなライフイベントを離職理由として挙げる方も見られます。

特に女性に多く見られる離職理由ですが、実は他業種でライフイベントを理由に離職する方はさほど多くありません。
20~30代の女性でも、結婚を理由に退職する方より給与や待遇面を理由に退職する方のほうが多い傾向にあります。
これは産休や時短勤務などの制度が徐々に普及しつつあることや、キャリア形成のうえで退職という選択肢を選ばない方が増えているためと考えられます。

一方、福祉・介護の事業所は別の項でも開設したように少人数で運営しているところも多いため、欠員が出た時に補充を入れられなかったり時短への対応が行き届かないケースも見られます。

また、常に人手不足なため、有給や育児休暇等を取得しづらくて辞めてしまうということも多いようです。
仕事と家庭の両立するという点において、福祉・介護の仕事にはまだまだ課題が残されているといえるでしょう。

③ 法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため

これは他業種でも多く見られる離職理由ですが、働いている組織の方針や理念に賛同できないというのは、働くうえで大きな不満やストレスにつながります。
特に福祉・介護の仕事はそれぞれが理想や信念を強く持っている人も少なくありません。
理念の合わない職場で働き続けるなら、別の場所を探そうと考える方も多いのではないでしょうか。

また、事業所によってはキャリア形成やスキルアップのための教育制度や、職場環境改善のための面談などが整備されていないところもあります。
福祉・介護業界は慢性的な人手不足で、沖縄県などの一般的に転職が困難といわれている地域でも比較的求人が多い傾向です。
合わないところで無理をするくらいなら、別の場所を探そうという方も多いのかもしれませんね。

④ 他に良い仕事・職場があったため

先ほどの項でも解説しましたが、福祉・介護業界は慢性的な人手不足感が大きい業界です。
有効求人倍率においても全国平均を大幅に上回っており、都市部では7倍を超えるところもあります。
沖縄県でも2.58倍となっていることから、他業種平均を上回る求人が出されているといえるでしょう。

そのため働く側もひとつの事業所にこだわることなく、自分がより働きやすい場を求めて転職するという事情が背景にあります。
給与や待遇などの条件はもちろん、今までの経験を活かしてよりキャリアアップしようと考える方も多いようです。

⑤ 自分の将来の見込みが立たなかったため

福祉・介護職は職種にもよりますが、同年代の平均年収と比較して低い金額になることがあります。
また、事業所によっては昇給や賞与が見込めないなど、人生設計が立てにくいと考える方も少なくありません。

これは男女共通してみられる傾向で、長く福祉・介護業界で働きたいと思うからこそ、今まで積んできた経験や資格を評価してくれる場を探したいと考え、離職という選択をするようです。

まとめ

この記事では、福祉・介護の仕事における離職率やその理由について解説してきました。

この記事のまとめ

  • 福祉・介護職の離職率は他の職業と比べて突出して高いというわけではない
  • 全国平均より沖縄県の離職率は高いが、これはどの業種にも共通した特徴
  • 離職理由には人間関係や施設の方針と合わないなど、事業規模に関連する要因が多くみられる

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