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障害支援区分とは?生活介護を利用できる区分を解説!

生活介護を受けるうえで重要な判断基準となるのが、障害支援区分です。
具体的にどのような基準で判断されるのか分かりづらいと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では障がい支援区分の概要と、生活介護を受けるための条件について解説しています。

障害支援区分とは


厚生労働省では、障害支援区分のことを「障害者等の障害の多様な特性その他心身の状態に応じて、必要とされる標準的な支援の度合を総合的に示すもの」としています。
心身に障がいを持つ方が必要とする支援は、障がいの程度や生活能力、周囲の環境によってそれぞれ異なります。
それらを適切に判断するために区分が必要になるといえるでしょう。

障害支援区分は障害者総合支援法に基づいた区分で、障がいや心身の状態によって1~6段階に区分されます。
認定区分の数字が大きくなるほど、障がいの程度が重く、より多くのサービスが必要となると判断されます。
障害支援区分認定と市区町村の審査を経て、さまざまな支援を受けられるようになりますが、区分条件もあるため事前にしっかり確認しておくことが大切です。

障害支援区分におけるサービス名とサービス内容は以下の通りです。

サービス名 サービス内容
居宅介護
(区分1以上)
自宅での日常生活介護等を行う
重度訪問介護
(区分4以上)
自宅での日常生活介護等を行う
入院時の支援、外出など移動時のサポートが行われる
短期入所
(区分1以上)
自宅内で介護できる人がいない場合など、短期間、夜間含め施設で日常生活の介護を行う
療養介護
(区分5以上)
医療と介護を常時必要とする人が対象
医療機関での看護・介護、機能訓練などが受けられる
生活介護
(区分3以上)
常時介護を必要とする人に対し、昼間、日常生活の介護を行うとともに、創作・生産活動の場を提供する
施設入所支援
(区分4以上)
施設入所している人を対象に、夜間や休日、日常生活の介護を行う

障害支援区分の対象になる人

障害支援区分を受けられる対象になるのは、以下の条件にあてはまる方です。

1.18歳以上で以下の条件に当てはまる方
・身体障害者
・知的障害者
・発達障害者を含む精神障害者
2.障害児
・満18歳に満たない児童であり、身体・知的・発達障害を含む精神に障害のある方
3.難病患者
・悪性関節リウマチやパーキンソン病、再生不良性貧血などの指定難病
(指定難病については、厚生労働省公式ホームページにて確認が可能です)

障害支援区分の認定調査項目


障害支援区分の認定を受けるためには、まず市町村に設置されている窓口に相談・申請を行いましょう。
その後、認定調査員が訪問調査を実施し、主治医の意見書も参考にしながら、市町村の審査会が区分を判定します。
認定調査の項目・内容について、まとめると下記の通りになります。

1.移動や動作等に関連する項目(12項目)
・基本動作(寝返りや起き上がり、歩行など)ができるか
・更衣動作ができるか
・嚥下の状態
・褥瘡の有無 など

2.身の回りの世話や日常生活等に関連する項目(16項目)
・日常生活動作(食事、入浴、排せつ、口腔ケア)の状態について
・服薬、金銭管理はどうしているか
・家事動作はできるか
・交通手段の利用状況 など

3.意思疎通等に関連する項目(6項目)
・視力、聴力
・コミュニケーション
・読み書き など

4.行動障害に関連する項目(34項目)
・問題行動や自傷行為はないか
・昼夜逆転していないか
・対面時の不安や緊張 など

5.特別な医療に関連する項目(12項目)
・透析
・ストーマ(人工肛門)
・経管栄養 など

生活介護を利用するにはどうすれば良い?


生活介護とは通所型の支援施設で、日常生活に必要な食事や排せつをサポートするとともに、心身の能力向上に必要な援助を行うところです。
デイサービスとよく似ていますが、生活介護は障がい者のみを対象としており、介護保険法ではなく障害者総合支援法に基づいて運用されているという大きな違いがあります。

生活介護事業所を利用するには、まず障害支援区分3以上の認定を受ける必要があります。

障害支援区分の認定後は、サービス等利用計画案を市区町村に提出しなければなりません。
サービス等利用計画案は申請者自身が作成しても問題はありませんが、一般的には特定相談支援事業者の相談支援専門員が作成することが多いです。

作成時は相談支援専門員にしっかりと希望を出すことが大切ですが、申請者本人だけではなく家族のニーズも整理して伝えることで、より現状に即したサービスを受けやすくなるでしょう。

次に、市区町村が障害支援区分やサービス等利用計画案などの情報をもとに、サービスの支給内容を決定し、申請者に受給者証を交付します。
その後、希望する生活介護事業所と契約を結べば、生活介護のサービスを受けられるようになります。

生活介護事業所を選ぶ際には以下の点をチェックして、自分の障害の特性や、生活能力に合った生活事業所を選ぶことが大切です。

・生活支援員や看護師等、スタッフの配属状況
・提供されているサービスについて(創作・生産活動の内容、介護の充実度)
・工賃支払いについて

ある程度の介護や看護ケアを必要とするのであれば、専門知識豊富なスタッフが配置されている事業所が適しているといえます。

各事業所が取り入れている創作・生産活動は地域の特色を生かしたもの、他者との交流に重点を置いているものなど多岐に渡っています。農作業や簡単な手仕事、事業所によってはパソコンを使った作業を行っているところもあります。

見学や体験などを通して活動内容や雰囲気を把握しておくなど、自分の希望に合った事業所を選択することも大切です。
また、工賃の支払いルールについては決まった基準がなく、生活介護事業所がそれぞれ設定しています。
事業所によって違いがあるので注意しましょう。

対象外区分でも利用できる場合がある

生活介護を受けられる認定区分は3以上とされていますが、対象外の区分でも条件を満たせばサービスの利用が可能となるケースが存在します。

・50歳以上の方……区分2以上
・施設入所支援との併用を希望する方……指定特定相談支援事業者にサービス等利用計画案を作成してもらい、市町村の認可を受ける
・障害者支援施設に入所している方……区分4以上、50歳以上なら区分3以上

生活介護は障害支援区分や年齢、他サービスとの併用状況など、さまざまな情報をもとに利用できるかどうか判定されるため、慣れない方にとっては自分が対象になるのか戸惑われることも多いと思います。

各市区町村には、障害福祉サービスに関する相談窓口が設置されています。
生活介護を受けたいと考えている方は、まずそういった窓口へ相談し、申請から障害支援区分認定、サービス利用開始までの流れを確認してみることをおすすめします。

まとめ

この記事では、障害支援区分と生活介護を受けられる対象について解説してきました。
株式会社ライフデザインでは障害者支援施設を複数展開しており、利用者様やご家族のニーズに合わせたさまざまな支援を行っています。どうぞお気軽にご相談ください。

この記事のまとめ

  • 障害支援区分は障がいの程度によって6段階に分けられており、一般的には区分3以上から生活介護を受けられる
  • 障害支援区分の認定は市町村の審査会が行うため、市町村に設置されている窓口に相談する
  • 生活介護は日常生活に必要な食事や排せつをサポートするとともに、心身の能力向上に必要な援助を行う通所型の支援施設
  • 対象区分外でも市町村に認可されれば、生活介護サービスを受けることができるケースがある