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サービス提供責任者はヘルパーとの兼務も多い?沖縄の現状と就職に必要な資格
サービス提供責任者の求人を見かけるけど仕事内容が良くわからない?
資格要件は?兼務はどんなことをするのか?
今さら聞けないサービス提供責任者の業務内容、兼務についての現状についてご案内します。
目次
サービス提供責任者とは?
サービス提供責任者(略称:サ責)は訪問介護の調整役、配置が義務づけられている職種です。
具体的には訪問介護サービスを受けたい人の情報収集し、サービス開始についてケアマネジャーとの連携をはかり、サービス内容について訪問するヘルパーへ伝える仕事です。
ほかの職種と兼務することが出来ます。
兼務については管理者との兼務・ヘルパーとの兼務は可能です。
しかし 管理者・サービス提供責任者・ヘルパーの兼務はできません。
サービス提供責任者になるには?
資格要件については以下のとおりです。
・介護福祉士
・介護職員実務者研修修了者
・旧介護職員基礎研修課程修了者(※1)
・旧訪問介護員養成研修1級課程修了者(ホームヘルパー1級)
資格や要件については都道府県で異なることもあります。
※沖縄県では上記のほか、看護師・准看護師・保健師も資格の要件です。
https://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/korei/shido/kaisei/documents/siryo6.pdf
業務の内容について
業務内容に3つに分けてみました。
①連絡調整および管理業務
・訪問介護員に対する具体的な援助目標及び援助内容の指示、利用者の状況についての情報伝達
・訪問介護員の業務の実施状況の把握等
・サービス担当者会議への出席、利用状況の報告等、居宅介護こと業所、包括支援センターとの連携
②書類作成業務
・訪問介護・介護予防訪問介護計画書の作成
・重要事項説明書・契約書の作成等
③訪問業務
・訪問介護員としての業務
・利用者の状況の変化やサービスに関する意向の定期的な把握
業務の現状と問題点について
日本ホームヘルパー協会のサービス提供責任者業務分析調査報告(2010.12)によりますと全体業務の内訳については 3 等分ではなく、管理業務の割合が一番低い結果となりました。
内訳については以下のとおりです。
1位訪問業務 41.1% 2位書類作成業務40.0% 3位連絡調整及び管理業務18.9%
訪問業務が業務全体の41.1%となり、本来の業務である連絡調整・管理業務は2割にも満たない結果です。
サービス提供責任者が訪問業務を優先して行う場合の問題点。
・訪問業務後に本来業務を行うため、残業や休日出勤が多くなる。
・利用希望者、ケアマネジャーが相談したい時に不在のため、対応が遅れる。
・業務が多忙のため、サービス提供責任者になる要件を満たしても、なり手が少ない。
兼務にて多忙!問題点もあるイメージですが、サービス提供責任者の業務内容の見直しを行い、サービス提供責任者として働きやすい環境整備を実施している事業所もあります。
マイナスのイメージもありますが仕事のやりがいもあり、今後のキャリアアップ(管理者・ケアマネジャー等)もできる職種であることも事実です。
沖縄の現状について
沖縄県の高齢化は高い?
沖縄=長寿の県のイメージですが、沖縄県の高齢化率はどれくらいなのかを調べてみました!
※沖縄県の平成30年の人口は1,448,000人、65歳以上の人口313,000人。
高齢化率21.6% 。
全国では65歳以上の高齢者人口が3588万人、高齢化率は28.4%。
(※総務省より引用)
沖縄県は全国で高齢化率が1番低い県です。しかし全国に比べて、65 歳以上の高齢者全体に占める 75 歳以上の高齢者の割合が高く、要介護3~5の重度の要介護認定率が高い特徴です。
介護人材は足りているのか?
沖縄県においては※平成 27 年時点で 16,668 人が介護職に従事されています。令和 7 年には 21,899人の介護職員が必要になると推計しているため、令和7 年には、4,501 人の介護職員が不足する見込です。
(※沖縄県高齢者保健福祉計画(第7期)より引用)
そのため沖縄県では介護人材確保対策を行っています。(下記URLを参照ください)
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/kodomo/korei/zinnzaikakuho.html
介護職員初任者研修について無料で受講できる制度もあります。
令和2年の受講については新型コロナウィルスの影響のため中止または延期となっておりますので最新の情報にてご確認ください。
就職する際に必要な資格とは?
介護の仕事へ就職や転職をする時に必要な代表的な4つの資格についてお伝えします。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、未経験者が介護業務を行う際の最低限の知識・技術等、基本的な介護業務を行うことができるようにすることを目的とした研修です。
「初任者研修」の受講時間数は合計で130時間です。研修修了後、訪問介護員(ホームヘルパー)として業務を行えます。受講の費用について実施機関によって異なります。公的機関による実施は無料、民間では8万~。
介護職員実務者研修
実務者研修は、介護福祉士試験を受験するための研修になります。もう1つの受験条件として介護職として実務経験3年の要件が必要です。
「実務者研修」の受講時間数は合計450時間です。以前に「介護職員初任者研修」「訪問介護員養成研修(1級~3級)」「介護職員基礎研修」等を受講した方については、「実務者研修」の一部が免除され、受講時間を減らすことができます。
介護職員実務者研修修了することでサービス提供責任者の要件を満たせます。
介護福祉士
福祉専門職の国家資格です。日常生活にて支障をきたす高齢者や障害者に対して心身の状況により適切な介護また介護者(ご家族)に対して介護に関する助言などを行います。
資格取得については介護福祉士養成施設を卒業、介護福祉士国家試験に合格することです。
介護福祉士資格の要件は下記のとおりです。
実務経験ルート(代表的な例)
「※実務経験3年以上」 + 「実務者研修」 + 「国家資格」(筆記)(下記のURLをご参照ください)
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/route.html
※3年以上介護業務の経験+「実務者研修」を修了した方は、介護福祉士試験の「実技試験」が免除されます。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
ケアマネジャーは国家資格ではなく公的資格です。職種内容は要介護・要支援の介護(予防)サービス計画(ケアプラン)を作成し、市町村や居宅サービスこと業者(訪問介護・通所介護等)、介護保険施設との連携を行う専門職です。
ケアマネジャー受験資格(介護福祉士の例)
介護福祉士として実務経験5年(900日以上)にて受験資格を満たします。(下記のURLをご参照ください)
https://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/korei/kikaku/keamaneshiken.html
試験に合格後、介護支援専門員実務研修(受講87時間)を受け、ケアマネジャーの登録をします。
5年ごとに更新を受けます。
まとめ
サービス提供責任者とヘルパーの兼業は多く、しかもヘルパー業務の方が中心になっている実態があります。
この記事のまとめ
- サービス提供責任者になるには所定の資格が必要。
- サービス提供責任者はヘルパーとの兼務が多い。
- 沖縄ではこれから介護人材の不足が見込まれている。
- サービス提供責任者になるには、下から2番目の「実務者研修」が必要。
介護人材の不足が予測される沖縄では、サービス提供責任者はこれから必要とされる人材です。
資格をお持ちの方はもちろん、興味がある方はこれから資格取得にチャレンジしてみてもよいのではないでしょうか。
ライフデザインは“福祉のプロ”として地域に根ざした支援を提供しています。
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