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介護施設の認知症ケアはたいへん?症状別に実態と注意点を解説!

介護施設で働こうと思ったときにちょっと心配なのが認知症の利用者様のケアですよね。
この記事では認知症についての説明、介護施設入居者の認知症の方への対応時の注意点などについて解説いたします。

目次

認知症について

認知症とは?

脳の知的な部分や働きについて加齢や様々な病気などにより、持続が困難になる状態の事です。
症状が進行するにつれ、判断能力、短期記憶などが低下し、一人では日常生活を送る事が出来ない状況にもなります。

認知症の種類について
認知症には主に4つの種類があります。

アルツハイマー型認知症

脳の神経細胞が変性・減少して、脳全体が委縮してしまう認知症です。
特徴は運動機能への弊害がなく、認知症状が徐々進行していく症状が特徴的です。

脳血管性認知症

脳卒中が原因となって脳の血管がつまったり、破れたりすることにより、運動機能障害(片麻痺)、言語障害などの症状がある認知症です。
脳卒中発作があらわれるごとに症状が悪化していきます。

前頭側頭型認知症(ピック病)

脳の前頭葉機能の障害による行動障害(こだわり、睡眠の乱れ、異食、常時落ち着かない様子など)がみられる認知症です。。

レビー小体病

大脳皮質(大脳の表面に位置する神経組織)の多数の神経細胞内にレビー小体という特殊な構造物(封入体)が出現する病気を指し示すものです。
症状としては、実際に見ているかのように具体的な幻視を語る(自分の周りに常に猫がいる、私の事をずっと見ている子供がいる、壁の中に人がいるなど)が特徴的な認知症です。

参考情報:認知症について 山本クリニック
https://www.yamamotoclinic.jp/dir27/
参考情報:国立病院機構 宇多野病院
https://utano.hosp.go.jp/section/10_06.html

物忘れと認知症の違い

ところで、物忘れと認知症はどう違うのでしょうか。
ある程度年を取ると人の名前や物の名前がとっさに思い浮かばないことを経験するようになりますが、大抵はその日の内に思い出すことができます。
これが物忘れです。
一方、認知症では、今朝、食事をしたことすら思い出せません。
物忘れでは朝食を食べたことは覚えていますが、どんなメニューだったのか?はまでは思い出せないといった違いがあります。

認知症の特徴別のケアについて

介護施設の入居者には認知症を発症している方がおります。
施設では365日、24時間様々な場面で認知症の特徴に対応する場面があります。
利用者の認知症の症状は様々ですが、症状の特徴別にケアの際の注意点などを解説します。

夜間不眠

特徴な様子:昼間は居眠りしたりボーっとしているが、夜になると眠れなくなり、落ち着かなくなる。
ケア時の注意点:昼間の居眠りや運動不足が原因になっていることもあるので、施設では日中は体を積極的に動かすような集団体操やレクレーション等を行います。それでも不眠が続くようであれば、看護師や医師に相談し不眠の医療的ケアが必要になります。その際に不眠時の様子などを記録してください。

失禁症状

特徴的な様子:認知症が進行し、トイレの場所を忘れたり、わからなくなったりしている。尿意も感じなくなり尿もれがかなり頻繁におこる。
ケア時の注意点:トイレの場所がかわらない時には、トイレのドアの前に張り紙などで「トイレ」「お手洗い」と表示することで認識することがわかります。尿意を感じなくなり尿もれがある場合は、尿もれがある時間より早めにトイレの誘導をしたり、ポータブルトイレを置くこと。また夜間ではリハビリパンツや尿取りパットの活用も視野に入れていきます。

不潔行動

特徴的な様子:不潔なものを食べる。便器以外の場所で排泄したり、自分の便をを触る(弄便ろうべん )をする。
ケア時の注意点:物事の分別などの判断が出来なくなりこのような行為をします。このような場合は排泄のパターンを記録にて確認して、トイレの誘導を行います。夜間などは介護インナー(臀部の面にマジックテープ)など直接排泄物に触れないような対策をとります。

幻覚症状

特徴な様子:実際にない物がみえた!1日中話し声が聞こえたり等の訴えがある
ケア時の注意点:本人には実際に見えたり聞こえたりしているので、否定しないような「それは心配ですね~」といった声かけをしましょう。また「部屋にゴキブリがいっぱいいるの!」との訴えには「では退治しましょう!」と霧吹きやスプレー(中身は水や無害の物)をすることで本人が安心する事もあります。いろんな幻覚について話しますがまずは言動や行動に動揺せず、病気として受け止めることが大切です。

妄想症状

特徴的な様子:実際になかったことを事実かのように思い込む 「あの人が私の財布を盗んだ」など
ケア時の注意点:本人の言う訴えは「違う!間違いだ!」と否定することでさらに感情が高まり興奮してしまいます。物を盗られた等の訴えの時は「では一緒に探しがしましょう!」と声がけし、まずは安心感を感じてもらう冷静な対応が必要になります。

徘徊

特徴的な様子:施設内をさまよい歩く。自分の部屋がわからなくなる。
ケア方法:施設外へ出てしまうことも想定した対策をします。背中に名前や施設名を記入した名札をつけたり、自治会や交番にて事前に知らせておくなどの方法を行います。施設内の対応としては一緒に散歩しながら会話をすることで徘徊が落ち着くことがあります。

拒否症状

特徴的な様子:食事や入浴、介護のすべてに対して抵抗を示す。
ケア時の注意点:その場は無理強いをするのではなく、本人の要求に耳を傾け可能であればその通りにしてあげましょう。本人が落ち着いたところで再び声かけを試みてみましょう。

興奮症状

特徴的な様子:自分の行動を注意されたり、不快な出来事があると急に怒り出し、暴力に及ぶこともある。
ケア時の注意点:慌てずに、落ち着いた対応が求められます。話題や状況を変えるなどしてみましょう。興奮状態が続くようであれば、医師に相談する必要があります。

新人介護士の悩み、帰宅願望(夕暮れ症候群)について

新人介護士さんや異業種から介護施設へ転職をされた方から「介護業務で困っている」「どう対応していいかわからない」という声をよく聞くのが帰宅願望(夕暮れ症候群)がある入居者さんとの接し方です。
帰宅願望の要因やケア時の対応についてご説明いたします。

帰宅願望(夕暮れ症候群)の要因とは?

帰宅願望になる要因としては「知らない場所に強いストレスを感じている」と言われています。
また帰宅願望の中で特に多くみられるケースとして「夕暮れ症候群」があります。

夕暮れ症候群とはなぜ起きるのでしょうか。
認知症を患う人だけでなく、健康な方でも夕暮れになると精神的にどこか不安に感じたり、あたりが暗くなると焦りや気持ちが落ち着かなくなる事があると思います。
認知症の方は特に夕暮れ症候群の傾向があると思います。
また比較的昔の記憶(子供の頃~若い時の頃)がある方が多いと施設にて業務をしていた時に感じました。
夕暮れになるとそうした子どもの頃の記憶や子育てをしていた時のこと、仕事をしていた時のことを思い出すように「もう家に帰らなきゃいけない」、「そろそろ子どもが帰ってくるので夕飯のしたくをしないといけない」、「そろそろ仕事の片づけて帰り支度をしないと」などが記憶としてよみがえり夕暮れになるといわいる帰宅願望を抱くのではないかと思われます。

ケア時の対応

帰りたいと言われたら、「家に帰れません」「ここがあなたの家です」と正論を返さないでください。
帰宅願望時はやや興奮している状況に近い状況ですので、あわてずに、落ち着いた対応が求められます。
どうして帰りたいのかをまずは聞いてみてください。
それでも「帰りたい」との訴えがある場合は、違う話題の話をすることで帰りたい気持ちから離れるようにします。
また徘徊のように一緒に散歩をしながら話を聞いてみてください。

帰りたい理由がある時は不安感をやわらげていきましょう

話を聞き、帰りたい理由が明確な時は安心感がもてる声がけをしてください。
帰りたい理由が「出かけるときに電気を切り忘れた」「ガスの元栓を閉め忘れた」などの場合は「私が先程○○さんの電気を切り、ガスの元栓をちゃんと閉めてきました」と伝えることで安心して帰宅願望が収まることもあります。

環境整備を行う

帰宅願望を言う方には今の居場所に不安、落ち着かない要素があって、帰りたい気持ちになることがあります。
その時はご本人の椅子、テレビの位置、ティッシュペーパーの位置などうぃ定位置にして住環境が改善し、落ち着いた雰囲気づくりをします。
また仲の良い入居者さんがいる場合は、その方から話しかけてもらうように話してみてください。

認知症の入居者とのコミュニケーションについて

症状別にいくつかのケースをご紹介してきましたが、これに限らず、認知症の入居者とのコミュニケーションでは次のような点に留意しましょう。

・落ちついて、穏やかに、優しく接しましょう。
・会話の中で一度にたくさんのこと伝えずにゆっくり話しましょう。
・相手(入居者)の気持ちを尊重して、寄り添うように接していきましょう。
・説得するのではなく、納得してもらうように話しましょう。
・話を聴く時は、じっくり、顔を見ながら、ほどよい距離にて対応しましょう。

 

まとめ

初めてだと戸惑うことも多い認知症の入居者との接し方について解説しました。

この記事のまとめ

  • 認知症は脳の知的な部分や働きについて加齢や様々な病気などにより、持続が困難になる状態のこと。
  • 認知症には、主に4つの種類(アルツハイマー型認知症・脳血管性認知症・前頭側頭型認知症(ピック病)・レビー小体病)がある。
  • 認知症ケアでは落ち着いて、穏やかに、気持ちを尊重しながら寄り添うに接する。

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