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放課後等デイサービス(児童デイ)の運営会社の違いを確認!営利法人・社会福祉法人・NPOで何が違う?
この記事では、放課後等デイサービスの運営している会社の種類や、それぞれの法人のメリットデメリットなどを紹介しています。
法人によって働くうえでも若干の違いがあるので、放課後等デイサービスへの就職を検討している人は参考にしてみてはいかがでしょうか?
目次
放課後等デイサービスの設置主体で多いのは?
放課後等デイサービスは児童の発達支援に欠かせないサービスで、各地域に多くの事業所があります。
また求人をみると、放課後等デイサービスを運営している会社には、「社会福祉法人」「営利法人」「NPO法人」などさまざまな設置主体があります。
「営利法人は利益追求で質が悪そう?」
「NPOってつぶれそう?」
「社会福祉法人が安心?」
など実際それぞれどのように違うのか気になりますね!
それではまず放課後等デイサービスの設置主体の比率をみていきましょう。
【設置主体の比率】
2011年以前 | 2012~2013年 | 2014年以降 | |
---|---|---|---|
自治体 | 7.0% | 3.1% | 1.7% |
社会福祉協議会 | 0.8% | 1.2% | 0.5% |
社会福祉法人 | 33.0% | 27.3% | 11.5% |
医療法人 | 0.8% | 1.3% | 1.2% |
営利法人 | 22.3% | 34.3% | 59.6% |
NPO法人 | 32.8% | 25.4% | 12.3% |
その他 | 3.0% | 7.1% | 12.8% |
「参考:令和2年3月みずほ情報総研 放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究報告書」
設置主体は、社会福祉法人、営利法人、NPO法人が多くなっていますが、近年は営利法人の比率がかなり増えていることがわかります。
一方、NPO法人や社会福祉法人の比率は少しずつ低くなってきているのが現状のようですね。
おもな設置主体の概要
それではここからはおもな3つの設置主体の概要について説明していきます。
営利法人
営利法人とは、読んで字のごとく、営利を目的とする法人のこと。
会社が得た利益を、構成員に分配することを目的としています。
営利法人は一般的に会社といわれるもので「株式会社」「合名会社」「合資会社」などを指しており、営利法人が設置主体の放課後等デイサービスは近年急激に増えています。
社会福祉法人
社会福祉法人は公益性の高い法人で、社会福祉事業を行うことを目的に設立される法人。
社会福祉の向上を実現するための中心的役割を担っています。
基礎となる資金や土地、建物などが必要で、設立は比較的ハードルが高い法人です。
NPO法人
NPOとは営利を目的としない市民活動のことで、正式名称を「特定非営利活動法人」といいます。
NPO法人は、1998年12月に施行された「特定非営利活動制度」によって位置づけられた法人で、法制度の施行により、ボランティアをはじめとする社会貢献活動を行う団体が、社会的な信用を受けながら、継続的に活動できるようになりました。
働くうえでのメリットとデメリット
さまざまな設置主体のある放課後等デイサービス。
実際に法人の違いによって、働いている人に影響はあるのでしょうか?
ここからは、おもな3法人の働くうえでのメリットとデメリットを紹介していきます。
営利法人のメリットとデメリット
メリット
まずは営利法人のメリットです。
【基本的な日常生活動作の自立支援】
個別活動のみ | 個別と集団 | 集団活動のみ | 提供なし | |
---|---|---|---|---|
自治体 | 22.0% | 40.0% | 24.0% | 10.0% |
営利法人 | 8.2% | 51.4% | 32.7% | 5.6% |
NPO法人 | 8.8% | 51.9% | 28.9% | 8.0% |
「参考:令和2年3月みずほ情報総研 放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究報告書」
上の表は放課後等デイサービスにおいて日常生活動作の自立訓練が、集団で行われているか個別で行われているか運営主体別に調査した内容です。
営利法人は、自治体が運営している放デイに比べて、個別と集団を組み合わせて訓練を実施している事業所が多く、バランスよくサービスを提供している様子がみてとれます。
また集団活動も多めなので、児童同士の交流機会も多そうで、営利法人の放デイで働けば、充実したサービスが提供できるのではないでしょうか。
デメリット
【放課後等デイサービスの提供日数】
件数 | 提供日数/月 | |
---|---|---|
社会福祉法人 | 823 | 21.71 |
営利法人 | 2,396 | 24.10 |
NPO法人 | 811 | 22.49 |
「参考:令和2年3月みずほ情報総研 放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究報告書」
上の表は、放課後等デイサービスのサービス提供日数を運営主体別に表しています。
営利法人はサービス提供日数が多いので、休日が少なめ、もしくは交代制が多めの可能性があります。
社会福祉法人のメリットとデメリット
メリット
つづいて社会福祉法人のメリットです。
社会福祉法人は上の放課後等デイサービスの提供日数の表からわかるとおり、他の2法人に比べてサービス提供日数が少なくなっています。
休日数が多いので、交代制が少なく、休みやすい傾向がみてとれますね!
デメリット
【利用者への送迎の実施状況】
送迎あり | 送迎なし | |
---|---|---|
自治体 | 52.0% | 48.0% |
社会福祉法人 | 87.7% | 11.0% |
NPO法人 | 85.8% | 12.6% |
「参考:令和2年3月みずほ情報総研 放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究報告書」
社会福祉法人では送迎を行っている事業所がとても多くなっています。
提供サービスとしてはすばらしいことですが、社会福祉法人で働くなら送迎業務は必須!
車の運転が苦手ならすこし大変かもしれませんね!
NPO法人のメリットとデメリット
メリット
つづいてNPO法人のメリットを紹介します。
【日常動作訓練の提供コマ数】
件数 | 平均コマ数 | |
---|---|---|
自治体 | 27 | 7.63 |
社会福祉法人 | 388 | 11.47 |
営利法人 | 1,121 | 11.67 |
NPO法人 | 367 | 12.03 |
「参考:令和2年3月みずほ情報総研 放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究報告書」
この表は、日常生活動作訓練で提供している訓練内容の種類数を表しており、NPO法人は他の法人に比べて平均コマ数が多く、多彩なサービスを提供できていると思われます。
個々の児童に合わせてさまざまな訓練が提供できていると考えられ、NPO法人に就職すれば充実した発達支援ができるでしょう。
デメリット
NPO法人は上記のとおり多くの発達支援プログラムを提供しており、充実したサービスが提供できるメリットがあります。
すばらしいことですが、働くスタッフは、多彩なプログラムを実践しなくてはならず、プログラムを覚えるのに少し苦労するかもしれませんね!
まとめ
今回は放課後等デイサービスの設置主体の種類、各法人のメリットやデメリットなどを紹介しました。
この記事をまとめると以下のようになります。
この記事のまとめ
- 放課後等デイサービスの設置主体には自治体、営利法人、社会福祉法人、NPO法人などがある。
- 近年は、営利法人の放課後等デイサービスが急激に増えており、次いでNPO法人や社会福祉法人が多い。
- 営利法人はバランスよく日常動作訓練を行えている、NPO法人では訓練提供コマ数が多いことでスタッフの負担は大きいかも?などそれぞれの法人にメリットやデメリットがある。
放課後等デイサービスは、設置主体によってサービスや対応が若干違うので、就職するときは、設置主体の確認もしておくとよいですね!
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