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放課後等デイサービス・児童発達支援の言語検査・言語訓練とは?沖縄の児童デイサービスまはろの事例も紹介
障がいや発達に特性を持つ子どもを育てる保護者の方からよく聞かれるのが、言葉の遅れに関するお悩みです。
この記事では放課後等デイサービスや児童発達支援で行われている言語検査・言語訓練について、沖縄の児童デイサービスまはろの事例をもとに解説しています。
目次
言語検査・言語訓練とはどのようなもの?
言葉によるコミュニケーションは心身の発達とともに、周りの人たちとの関わりを通して獲得されていくものです。
しかし発達の遅れや聴覚障害を抱えた子どもは、その過程でつまづいてしまうことが少なくありません。
言語検査や言語訓練では専門家の視点から、発達の特性や障がいに合わせて話す・聞く・食べるのトレーニングを行っています。
言語検査とは
言語検査の目的は、言語にどのような問題を抱えているのか見極め、必要なトレーニングを考える指針となるものです。
あいさつや自己紹介など簡単なコミュニケーションや保護者様からの聞き取りを通じて、発達状態を確認したうえで、以下のような検査を行います。
積み木やパズルなどのおもちゃを使って遊ぶ過程のなかで、コミュニケーションなどを観察し、言語発達について検査する。
新版構音検査
言葉の発音が正しくできるかを検査する。
LCスケール
口頭や絵を使ってコミュニケーションをとることで、言語表出や言語理解を検査する。
複数の検査を組み合わせることで「得意なこと」「不得意なこと」がどこにあるのかを正確に把握することが可能です。
この結果をもとに支援計画を作成し、それぞれに合わせて言語訓練を行います。
ライフデザインでは半年に一度定期検査を実施しており、子どもの成長に応じて柔軟に療育内容の見直しも行っています。
言語訓練とは
言語訓練では子どもが楽しくトレーニングに取り組めるような、さまざまなプログラムが実施されています。
訓練の内容を定期的に評価し、訓練内容を見直すのも言語聴覚士など専門スタッフの仕事です。
言語聴覚士による言語訓練の一例
放デイや児童発達支援ではコミュニケーションの専門職である言語聴覚士が、以下のような言語訓練を行っています。
発語訓練
イラストが描かれたカードなどを見て、得られた情報を言葉にして発する訓練です。
言語理解・表出訓練
発語訓練のときよりも複雑なイラストや文字カードを使い、視覚情報や言語聴覚士の発言を理解して、言葉にする訓練です。
発声発語器官連動
発声や発語がうまくいかない原因として、唇や口の筋肉、舌や喉の使い方が上手にできないことが関係している場合もあります。
必要な器官をうまく使えるように身体面の訓練を行います。
構音訓練
前述した発声発語器官をうまく動かせるように舌の運動をしたり、口を大きく動かす練習をしたりなどの訓練を行います。
言語検査・言語訓練における言語聴覚士の役割
言語聴覚士は言葉や聴覚に問題を抱えている人の検査や評価を行い、必要な訓練や指導、助言などを行う専門職です。
言語聴覚士が専門とするのは、話すこと・聞くことだけではありません。
読む、書く、食事(嚥下)に関する問題も言語聴覚士の専門分野です。
それぞれの困りごとの具体例には以下の内容が挙げられます。
-
- 話す
思うように言葉が出ず、癇癪を起こしてしまう
相手の話が理解できない
発音がはっきりしない
-
- 聞く
相手の声が聞き取れない
何度も聞き返す
話を聞く時に相手の顔を見られない
-
- 食事(嚥下)
ものを噛むのが苦手
上手に飲み込めない
食べ物の感触に過敏で食事を嫌がる
生活するうえで欠かせない言語や食事の機能に関する専門職として、言語聴覚士は重要な役割を担う存在です。
ライフデザインには通所型支援施設としては珍しく、言語聴覚士が在籍しています。長期的な視点で、それぞれに合った支援を提供できるのが特徴です。
放課後等デイサービス・児童発達支援で言語訓練を行うメリット
放デイや児童発達支援における言語聴覚士の役割は、言葉や知的発達に支援が必要な子どもに対して、専門家の視点から療育を行うことです。そのメリットとして、以下のようなものが挙げられます。
継続して通うことが多いので成長を見据えた長期的な支援が可能
放デイは小学1年生から高校3年生が対象となっていますが、当社のように放デイと児童発達支援を併設している場合、就学前から同じ事業所に通うことが可能になります。
長期的な視点で子ども一人ひとりに合わせた支援計画を立てられるのにくわえて、同じスタッフが子どもたちの成長を見守ることができるというのは大きな利点です。
個別療育と集団療育の長所を生かせる
放デイや児童発達支援では個別に合わせた訓練を行う個別療育と、他の子どもたちと一緒に活動を行う集団療育の両方を実施しています。
他の子どもたちと関わり方を学びながら、それぞれのレベルに合わせた支援を受けられるのは大きなメリットといえるでしょう。
日常的に子どもと関わるため、小さな変化にも即座に気付き対応できる
放課後等デイサービスのスタッフは、放課後や休日の長い時間子どもと関わっています。
日常的な見守りにより、子どもの気になる点や小さな変化、成長をすぐに把握することができるので、その時々で最適な支援を行うことができます。
子どもとの関わり方について相談できる
子どもとの関わり方について不安や疑問を抱いたとき、多くの障がい児支援を経験しているスタッフにすぐに相談できるのは、保護者にとって心強いものです。
スタッフや保護者同士、学校や地域との繋がりができるのも、放課後デイサービスや児童発達支援を利用する大きな利点のひとつです。
ライフデザインで行っている言語訓練の一例
ライフデザインには言語聴覚士だけでなく、作業療法士、理学療法士など各分野の専門家が在籍しています。
それぞれの視点から提案される必要なトレーニングを、子どものペースに合わせてカリキュラムに組み込みます。
当社で行う言語訓練のモットーは「ほめて・伸ばして・楽しく」です。
ことばがうまく出てこない、自分の気持ちを伝えられないというのは、自己肯定感を育むうえで大きなデメリットになります。
言語訓練ではイラストやカードを使ったり、キャンディや鏡などバランス良く五感を使って行うトレーニングを導入し、子どもが飽きずに続けられるような工夫を重ねています。
「ちょっと難しいな」と感じるレベルの課題をひとつずつ乗り越えていくことで、子どもの「できた!」という達成感も引き出せるのがポイントです。
話す・聞く・食べるという動作は毎日行うものなので、本人やご家族からはトレーニングの成果が見えづらいものです。
ライフデザインでは半年ごとに定期検査を行い、子どもたちの成長を具体的な数値や評価で確認できるようにしています。
言語訓練はすぐに結果が出ないことも多く、日々の地道なトレーニングが大切です。
早期から訓練に取り組むことは、子どもたちの成長や自立において大きなメリットが期待できます。
まとめ
この記事では、放課後等デイサービスや児童発達支援で受けられる言語検査・言語訓練について解説してきました。
株式会社ライフデザインでは複数の放課後等デイサービスや児童発達支援を展開しており、専門教育を受けたスタッフによるきめ細かな療育を行っています。
ご興味をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
この記事のまとめ
- 言語検査は言語にどのような問題を抱えているのか見極め、必要なトレーニングを考える指針となるもの
- 言語訓練では子どもが楽しくトレーニングに取り組めるよう、カードやイラストを使ったさまざまなプログラムが展開されている
- 言語聴覚士は言葉や聴覚の分野において、必要な訓練や指導、助言などを行う専門職
- 言語聴覚士が放デイや児童発達支援に在籍することで、長期的かつきめ細やかな療育を行うことが可能になる