- HOME
- 沖縄の介護福祉完全ガイド
看護小規模多機能型居宅介護にはどんな仕事がある？職種や資格を解説
みなさんは看護小規模多機能型居宅介護（看多機）というサービスをご存じですか？
看護小規模多機能型居宅介護とは、訪問看護やデイサービスなど複数のサービスを一体的に提供している事業です。
この記事では、看護小規模多機能型居宅介護で働くスタッフの職種や資格などを紹介しています。
看護小規模多機能型居宅介護への就職をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
看護小規模多機能型居宅介護とは
看護小規模多機能型居宅介護（通称：看多機）は、「訪問介護」「通所介護」「短期入所」「訪問看護」の4つのサービスを一体的に提供している介護保険サービスです。
従来の制度では、それぞれのサービスを受けるには、それぞれの事業所で契約する必要がありました。
しかしこの看護小規模多機能型居宅介護を利用することで、一つの事業所で上記4つのサービスを受けられるため、利用者にとって簡単かつ安心してサービスを受けられるようになっています。
看護小規模多機能型居宅介護で働くスタッフ紹介
今回は、看護小規模多機能型居宅介護で働くスタッフについて、職種、それぞれの仕事内容、必要な資格について細かく説明していきます。
管理者
管理者は看護小規模多機能型居宅介護全体の管理業務を担当するスタッフで、事業所の責任者という立場になります。
仕事内容
管理者は看護小規模多機能型居宅介護の組織全体の運営を担当します。
具体的な仕事内容は以下のとおりです。
・スタッフの採用、教育、評価などの人事管理
・予算の計画や管理などの財務管理
・緊急時の危機管理
このように管理者の仕事内容は多岐に渡ります。
これらの役割はとても大変ですが、介護サービスの質、利用者や家族の生活に大きな影響を与えるため、やりがいも大きい大切な仕事です。
資格
管理者の資格要件は以下のとおりです。
２．看護師
３，認知症高齢者介護に3年以上従事した者
４．認知症対応型サービス事業者管理者研修修了者
ケアマネジャー
ケアマネジャーは看護小規模多機能において計画作成を担当する職種で、配置が義務付けられています。
仕事内容
ケアマネージャーは計画作成を中心に以下のような仕事を担当します。
【利用者の相談対応】
現在サービスを利用している利用者や、これから介護サービスを利用したいと考えている方々からの質問に応え、適切な介護サービスの利用をサポートします。
【要介護認定の申請サポート】
要介護認定の手続き方法を説明し、場合によっては、認定申請手続きの代行を行います。
【ケアプランの策定】
利用者の自宅を訪問し、利用者の介護ニーズを評価、訪問介護やショートステイなどを組み合わせた最適なケアプランを作成します。
【利用者のモニタリング】
介護サービスが適切に提供されているかを確認するため、定期的に利用者の自宅を訪問します。利用者の健康状態の変化や介護サービスの必要性に変化がないかを調査し、ケアプランの更新や介護スタッフへの指導を行います。
【給付管理】
介護報酬の請求と給付の管理を行います。
これらの業務を通じて、ケアマネージャーは利用者の生活品質を向上させ、自宅での安心した生活を支える役割を果たします。
資格
介護支援専門員の資格を保有し、かつ、小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修修了者
看護職員
看護師は通所やショートステイの看護業務のほか、訪問看護師としても働き、看多機において鍵となる職種です。
各サービスごとのおもな仕事内容は以下の通りです。
仕事内容
【通いサービス】
看護師は利用者の健康管理、介護の指導、リハビリテーションの支援、そして必要に応じた医療処置を行います。
【宿泊サービス】
24時間体制での利用者の健康監視とケア、緊急時対応、介護スタッフへの指導、そして利用者や家族とのコミュニケーションを行います。
【訪問看護】
自宅訪問を通じての利用者の健康評価、医療処置、リハビリテーションのサポート、そして家族へのケアの指導や相談対応を行います。
これらの役割を通じて、看護師は利用者の生活の質の向上と自宅での生活の継続を支えます。
資格
- 保健師資格
- 看護師資格
- 准看護師資格
介護職員
介護職員は看護小規模多機能のケアの中心を担う最前線の職種です。
通所、ショートステイでの介護のほか、訪問介護士としても従事します。
仕事内容
仕事内容について、各サービスごとに説明します。
【通いサービス】
介護職員は利用者の日常生活支援（食事、排泄、移動など）、レクリエーション活動の支援、利用者の健康状態の観察、そして必要に応じた送迎を行います。
【宿泊サービス】
利用者の全般的な生活支援（食事、入浴、排泄など）、24時間の見守りと緊急時対応、そしてレクリエーション活動の企画・実施が主な業務となります。
【訪問サービス】
利用者の自宅での日常生活支援（食事準備、掃除、洗濯など）、身体的ケア（入浴、排泄のサポートなど）、社会生活支援（外出支援、通院支援など）、そして健康状態のモニタリングと報告が求められます。
これらの役割を通じて、介護職員は利用者の、生活の質の向上と自宅での生活の継続を支えています。
資格
基本的に無資格でも就業可。
ただし、訪問系サービスに従事するなら介護職員初任者研修は必須。
看多機だからこその特徴
看護小規模多機能型居宅介護は複数のサービスを一体的に提供する複合型サービスです。
したがって看多機で働く場合、複合型ならではの特徴があります。
最後に、働くなら知っておくべき看多機の特徴をご紹介します。
ポジティブな側面
まずはポジティブな側面です。
サービスの多様性
看多機は「通い」「泊まり」「訪問介護」「訪問看護」など、さまざまなケアを一体となって提供します。
そのため利用者に最適なケアを選び、それぞれのニーズに応じてサポートでき、支援者として大きなやりがいを感じることができます。
豊かな経験とスキルの獲得
業務の範囲が広いため、新しいスキルを身につけたり、異なるケースに対応したりする経験を積む機会があります。
密接な人間関係の構築
利用者との接触が多いため、深い人間関係を築くことができ、職務に大きなやりがいをもたらします。
考慮すべき側面
複合型のサービスはポジティブな面だけでなく考慮すべき点もあります。
職務の負担
さまざまなケアを一体となって提供するという特性上、職務の身体的、精神的負担は増える可能性があります。
そのため看多機で働くなら、時間管理と自己ケアが大切です。
多様なスキルの必要性
多様なサービスを提供するためには、さまざまな知識と技能が必要になります。
これは新たな学習の機会と捉えることもできますが、初期の段階では負担に感じることもあります。
時間とタスクの管理
さまざまなタスクをこなすためには、時間管理と効率的な業務遂行が求められます。
組織的なスキルを磨く良い機会とも言えます。
これらが看護小規模多機能型居宅介護のポジティブな側面と考慮すべき側面です。
まとめ
この記事では、看護小規模多機能型居宅介護のスタッフや職種、仕事内容などを紹介しました。。
この記事をまとめると以下のようになります。
この記事のまとめ
- 看護小規模多機能型居宅介護（看多機）とは、日帰りのサービス（通い）、宿泊型のサービス（泊まり）、自宅訪問サービス（訪問介護）、訪問での看護支援（訪問看護）を一体化した複合型サービスである。
- 看護小規模多機能型居宅介護には、管理者、ケアマネジャー、看護師、介護職員などが働いている。
- 看護小規模多機能型居宅介護は複合型サービスの特性上、多様な仕事があり、負担を感じることもあるが、新しいスキルや経験を積む機会も多い。
未就学児から高齢者まで、福祉のプロとして地域の皆様に寄り添いたい。
ライフデザインは、そんな想いで日々活動しています。
できるだけ笑顔で毎日を送っていただくためには、それぞれの年齢や状況に応じた支援が大切です。
ライフデザインは5つの事業のネットワークで、それぞれの年齢や状況の変化に適した包括的な支援を提供しています。
1980年愛媛県生まれ。
現場介護職からケアマネジャーまで、約20年あらゆる福祉関連職を経験。
現在は、地域密着型デイサービスの管理者兼介護ライターとして活躍している。