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福祉業界の有給休暇取得率は?実態と有給をとりやすい職場のみきわめ方

この記事では、福祉業界の有給取得率や現場の実態、有給のとりやすい職場の見極め方などを紹介しています。
福祉業界で働いている人や、これから介護職に就きたい人など、福祉業界の有給取得について知りたい方の参考になればと思います!
目次
福祉業界の有給休暇取得率は?
それではまず、福祉業界の有給休暇の取得率を紹介します。
厚生労働省が実施した「令和2年度就労条件総合調査」の結果は以下のとおり。
【労働者一人平均年次有給休暇の取得状況】
企業規模(全産業計) | 労働者一人平均取得率 |
---|---|
1,000人以上 | 63.1% |
300~900人 | 53.1% |
100~299人 | 52.3% |
30~99人 | 51.1% |
まず企業規模が大きいほど有給の取得率は高い傾向です。
産業 | 労働者一人平均取得率 |
---|---|
医療、福祉 | 53.4% |
全産業計 | 52.4% |
医療、福祉業界の有給取得率は、全産業計と比べて若干高めです。
福祉業界は有給が取得しにくいイメージがありますが、現在は、他産業と比べて取得率が低いということはなさそうです。
この調査から福祉業界の有給休暇の取得率は、意外と低くないのがわかりましたが、スタッフの立場で有給休暇はとりやすいのでしょうか?
福祉業界は有給休暇がとりにくい?
福祉業界の現場では、実際有給休暇はとりにくいという声も少なくありません。
なぜ福祉業界は有給休暇がとりにくいと言われるのでしょうか?
福祉業界が、有給休暇がとりにくいと言われるのには以下のような理由があります。
シンプルに人手が足りない
現在高齢化の影響もあり介護職員の需要は急速に拡大しています。
それに伴い介護職自体の人数も増えてはいますが、需要に追いついていないのが現状です。
また介護サービスは定員の決まっている事業が多く、介護報酬にも上限があり、雇える人数にも限界があることも人手不足の原因の一つです。
したがって、福祉業界は非常に人手不足に陥りやすい産業で、それが有給休暇を取得しにくい原因ともなっているのです。
シフト調整が大変
前の調査でもわかるとおり、福祉業界は意外と有給取得率が高いのですが、取得するときに障がいとなるのが、交代制の勤務があることです。
とくに宿泊系サービスの事業所では、「日勤」「夜勤」「早出」「遅出」など複数の交代制勤務となっています。
交代制の勤務で有給休暇をとるには、自分の予定していた勤務帯に、代わりのスタッフを探さなければならず、シフト調整が、難しいのが現実です。
また場合によっては、複数の人のシフト調整が必要となることもあり、他のスタッフへ負担がかかるなど、急な有給は現実問題としてなかなか難しくなっています。
周りのスタッフが有給を取得していない
福祉の職場は、「有給は希望すれば取得できるけど、人員不足で忙しく、他のスタッフに迷惑がかかるので、誰も有給とろうとしない」ということもあります。
周りのスタッフが有給を取得していない状況で、自分だけ「有給をください」とは、実際言いにくいですよね?
このように有給休暇を取得する雰囲気自体がないような職場も、福祉の事業所のなかにはあります。
有給取得率は高めでも、希望日に有給休暇を取得するのは難しいのが福祉業界の現状のようですね!
有給休暇がとりやすい職場の見分け方!
それでは福祉業界の有給休暇が取得しづらい現状を踏まえて、働きやすい職場に就職するための、有給休暇がとりやすい職場の見分け方、探しのコツを紹介します。
求人情報をチェック!
まず求人情報のチェックは必ず行いましょう!
有給休暇について、ほとんどの求人で取得可能日数は記載されていますが、スタッフの取得状況については、記載していないことも多いものです。
有給休暇の取得に対してしっかりと取り組んでいる会社では、
・有給取得率○○%
・有給休暇自由取得制度あり
など有給取得の内容まで紹介されているので、詳細まで確認が必要です!
面接での確認の仕方
有給の取得状況について、もっとも確実に確認できるのが面接です。
面接時には、有給の取得状況や希望日にしっかりとれるのかなど、できる限り確認しておきましょう!
でも実際、面接の時に、「有給とれますか?」とは聞きにくいですよね?
いきなり有給取得率などを聞くと、勤務意欲に疑問を持たれることもあるかもしれません。
有給の取得状況を面接時に聞くには工夫が必要です!
例えば、
「子どもがまだ小さいので、体調を崩すなどして急に休みが必要になるかもしれません。必要なとき有給はとれますか?」
また具体的な日付を挙げて、
「大変恐縮ですが、〇月〇日に家庭の事情でどうしてもお休みをいただきたいのですが、有給休暇は取得可能ですか?」
と先の予定を伝えて、有給についての話ができるきっかけを作るのも一つの方法。
このように相手に悪い印象を与えないように気を付けながら、有給の取得状況を確認するのがおすすめです!
有給がとりやすいサービスを選ぶ
有給休暇の取得など、ワークライフバランスを重視したいなら、有給がとりやすいサービスを選ぶことも大切です。
福祉業界のなかで、比較的有給がとりやすく勤務調整がしやすいサービス事業は以下のとおり。
介護ヘルパー
まず介護ヘルパーのうち登録ヘルパーは、サービス提供の時間だけ利用者宅を訪問し援助する仕事で、事業所と相談すれば、有給も含めて勤務調整のしやすい職種の代表です。
デイサービス系事業所
また、デイサービス系の事業所は、日中のみの支援なので、スタッフの勤務時間もある程度決まった時間に集中しており、勤務調整が比較的しやすく、有給休暇も取得しやすい職場の一つです。
計画作成支援事業
ケアマネジャーや相談支援事業所など、計画作成支援を行う仕事は、デスクワークや相談業務など、チームでする仕事よりも個人でする仕事の方が多い職種。
自分で業務調整をすれば、比較的他のスタッフに影響なく有給休暇が取得できます。
上記事業所などとは逆に、障がい者の入所支援施設や介護老人福祉施設、グループホームなど宿泊系のサービスは、有給休暇をとるのにシフト調整が必要となる場合が多い傾向です。
就労において、家庭の事情などで有給休暇の取得が必要な人は、宿泊系サービスは避けた方がいいかもしれません。
まとめ
今回は福祉業界の有給休暇取得率や実態、有給をとりやすい職場のみきわめ方などを紹介しました。
この記事をまとめると以下のようになります。
この記事のまとめ
- 福祉業界の有給取得率は、全産業と比較して若干高く、意外と取得している介護職は多い傾向である。
- 福祉関係の仕事は、有給取得率は比較的高いものの、人手不足やシフト調整が必要などの理由で、有給がとりにくい環境がある。
- 有給休暇がとりやすい職場を見分けるには、求人情報で取得率などの詳細情報を確認したり、面接で上手に質問し確認したりするのがおすすめ!
- 介護ヘルパーやデイサービス系事業所などは、有給がとりやすいなど勤務調整がしやすい仕事で、ワークライフバランスを重視するなら、このようなサービスを選ぶのも一つの方法!
福祉業界でも有給休暇はしっかりとれるので、しっかり事前に確認しながら、取得しやすい職場を選ぶのが大切ですね!
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